■パート5
んふふ♪
何を嬉しそうにしてるかって?
なーいしょ♪ 恥ずかしいから……お布団のなか、またもーぐる……。
えっちしちゃったね。
私のこと、好きになっちゃたんじゃないですか?
ダメですよー、いくら私のことが好きになろうが、ちゃーんと退院してもらいますからねー♪
………。
こんな気持ちになったのは初めてです。
こういう行為をするのは、看護師として間違ってるんですけど、自分でも嫌ってわけじゃなくて、事故にあって入院したのに……今も不自由な両手で優しく抱きしめてくれてる、そんなあなたにならいいかなって……。
あなたとはえっちなことばかりしてるけど、ちゃんと看護師の仕事もしてるんですよ。本当ですよ?
披露する機会こそなかったですが、注射もバッチリなんですから……あっ、でも……私、注射されるのは怖くてダメなんですよ。
実は……ついこの前も、職員向けインフルエンザの予防接種があったんですけど……。
自分が注射をされるときは怖くて泣いちゃいました。
患者さんにする分には平気なんですけどねー。
自分にされるとなると、やっぱり身構えちゃうんですかね。あははは……。
学校の実習では看護生が互いに注射を打ち合うんですが、あれも苦手でした。ふふふっ♪
………。
ねえねえ、お願い、あるんですけど……聞いてくれます?
……本当は仮眠室で寝ないといけないんですが、少しだけここで寝てたいです。
少しの間、だけでいいので……強めにぎゅっとさせて……ください……。
あったかぁい……。いいなぁ……こういう温もり……。
すー…すー…すー…すー……すー……すー……。