Track 4

羊水の中でプカプカ

(右・接近) ん? ママのお腹の中にいるなら、ここにいるママは誰だ?って? うふふ、そう思うよね。 あのね、ここにいるママは、ボクちゃんが持っているママのイメージを実体化したものなの。 だから、ほら。 (体を離して) (正位置・通常) ボクちゃんの理想のママの姿でしょう? でも、ママはママよ。 ママはボクちゃんのことが大好きだから、こうやってお腹の中でボクちゃんと一緒にいれて、とっても嬉しいわ。 ボクちゃんもママと一緒で嬉しいよね。 ここまで来るのに疲れちゃったよね。 ちょっと休憩しようね。 はい。 このまま、ここで深呼吸~。 大きく吸って。 す~~。 深く吐く。 は~~。 (SE:水の中を空気の泡がぼこぼこなる音) (右・通常) あ、びっくりした? 大丈夫だよ、落ち着いて。 (左・通常) ごめんなさいね。 まだ説明してなかったわね。 (正位置・通常) このお部屋はママの羊水で満たされてるのよ。 だから、ほら。 (右から左・通常) ぱちゃぱちゃ~。 (SE:水の中を空気の泡がぼこぼこなる音) (正位置・通常) ん? どうして息ができるのか不思議って顔してるね。 うふふ、ボクちゃんは気が付いてないみたいだけど、今のアナタは赤ちゃんよりもっと小さい赤ちゃん、つまり胎児になっているのよ。 だから、ボクちゃんのおへそはママのおへそと、へその緒で繋がっているの。 ボクちゃんはそこから空気や栄養を、ママから受け取っているんだよ。 だから、水の中にいても息ができるの。 安心した? (右・接近) 今、ボクちゃんはママとへその緒で繋がった一心同体なんだよ。 ママは、ボクちゃんのことを全力で守って上げるからね。 大好きだよ。 ちゅ。 よしよし。 よしよし。 (左・接近) ねえ、ちょっと泳いでみようか。 泳げなくても大丈夫。 ほら、体の力を抜いてみて。 体が羊水に浮かんで、ぷかぷか、ぷかぷか。 そうそう。 上手、上手。 ボクちゃんは羊水の中で、ゆったりと浮いているよ。 ぷかぷか。 ぷかぷか。 そのまま手足をバタバタ~。 ぱちゃぱちゃ。 ぱちゃぱちゃ。 (右・接近) あ。 今、ママのお腹をキックしたね。 うふふ。 ボクちゃんのキックを感じたわ。 嬉しい。 え? 痛くないよ。 だって、今ボクちゃんは胎児なんだよ? ポコポコしても力が無いんだもの。 あ、触ってるな、って感じ。 だから、もっとキックしてね。 ボクちゃんがキックすると、ママはボクちゃんの存在を感じてとっても嬉しいの。 はい。 手足をぱちゃぱちゃ。 キックキック、パンチパンチ。 うふふ、ボクちゃんは元気だねえ。 お腹の中から元気ですよーってサインを受け取りまちたよ~。 キック、キック。 そうそう。 上手でちゅねえ。 元気でちゅねえ。 (正位置・通常) あれれ~? もう疲れちゃった? ふふ、仕方ないよね、胎児なんだもの。 すぐに疲れちゃうよね。 (左・接近) それじゃあ、ママのお腹の中でネンネしようね。