Track 2

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タイトルコールとこの音源の楽しみ方

;ナレーション(タイトルコール) ///;夏。蝉しぐれ。川べり ;SE 駆け足(草原)近づいてくる ;9/前遠 なるたけ遠く 「おーーーーーい」 ;SE 足音 接近 1/前 「はあっ、はあっ、はあっ、はあっ」 「遅れてごめんね! 夏葉、時間ちょっとうっかりしてて、 走らなきゃ! って思ったんだけど、 暑くてあんまり走れなくって――あ!」 「お水。うれしい! ありがとー!」 ;SE ペットボトル受け取る→キャップあける 「(ごくっ! ごくっ! ごくっ! ごくっ!) ――ぷあぁ! きく~っ! おいしいっ!!」 「(ごくっ! ごくっ! ごくっ! ごくんっ!) ふぁ……あー。 汗かいちゃって抜けたお水が、そのまましみこんでくるみたい」 ;SE ペットボトルつぶす。ぺこっ 「お水、すっごい助かっちゃった! さすがっ…… ええと――ええと、なんて呼べばいいかなぁ。 その……あなたのこと」 :息を詰めて話聞く――期待してたより嬉しい! 「(呼吸音)――(呼吸音)!」 「あはっ! うん、わかった! "ご開祖ちゃん"だね。なんだかかわいくて呼びやすい! ご開祖ちゃん――ご開祖ちゃん!! えっへへ~」 「じゃ、ご開祖ちゃんも夏葉のこと、夏葉って呼んで! じゃなくて! ええっと、あ! そうだった!」 「ご開祖ちゃんって、初代のひめみや様なんだよね? 今のひめみや様よりずうっと昔の――一番最初の!」 「うん……うん――あ! やっぱりそれって本当なんだ! 夏葉もね? 一番最初にご開祖ちゃんのこと見たときから、そうじゃないかなーって思ってたの」 「だからなの! 夏葉が『さすが』って思ったの。」 だってね? 今のひめみや様も、夏葉が喉かわいてると、いっつも麦茶くれるから」 「うふふっ、そうなの。優しいとこ、似てるの。 今のひめみや様と、ご開祖ちゃんって」 「けど……ご開祖ちゃんはずうっと前にひめみや様を卒業して―― いまは、トチガミ? っていうのしてるんでしょう?」 「えへへ、すごくないよ~。だって知ってるの、お兄ちゃんに教えてもらってたおかげだから」 「おにいちゃん、夏葉にもちゃんと教えてくれるの。 今してるお仕事のこととか、そのまわりの人間関係…… あやかし関係? カミ様関係のこととかも!」 「ななつらおのなな様が新人――新カミさま? で、 ご開祖ちゃんがずっとまえからのトチガミさまって」 「……うん。……うん。……え、わ! みたい! 夏葉、それってみてみたい!!」 :SE 「わ」から合わせてて、気が急成長して葉が生い茂る 「あ――うん。そのちっちゃな木のこと見たらいい―― わ!? わ! わわわわわっ!!!」 「…………(ごくっ)――っ!」 ;SE ダッシュの足音 1/前→;11/右遠 ;11/右遠(マイクに背中) 「すごい! すごいすごいすごいすごい! 木、夏葉のひざこぞうくらいまでしかなかったのに! こおんなに大きく! すごい! すごいっ!」 ;SE ダッシュ ;11/右遠→1/前 ;1/前 「夏葉、びっくりして感動しちゃった! ご開祖ちゃん――ほんとに土地の、ものべののカミ様なんだね~!」 「あ!? けど――だったら―― (SE ポーチから手紙取り出す) これ、なんで? 『おねがいごとある』って、お手紙」 「夏葉がカミ様にお願いするんならわかるけど―― ご開祖ちゃんが――カミ様が夏葉にお願いあるの? 書き間違えとか、出し間違いとかじゃなくって??」 「……(呼吸音)――うん……うん。あ! わかった! そんなことなから簡単! 夏葉、それじゃあ読んだげる」 「読むよ~…………………………ぁぅ……」 ;小声 「あの、あの、ご開祖ちゃん。ちょっと、ちょっと来て、ちょっと」 ;小声 「この字って――きょうしゅうたん? きょうしゅうたんってよむの? わかった。覚えた。きょうしゅうたん。きょうしゅうたん」 ;小声 「それじゃ、今度こそ読むね。(す~~っ)」 「『あやかし郷愁譚! 妹 夏葉!』 って!!!?」 「夏葉! あやかしじゃないよ~! 人間だよ!!? ただの人間で、おにいちゃんの妹で――え? なに? 『その草むらに』?――って!!!?」 ;SE 草かきわけ ;2/右前 「おにいちゃん!!? どうしたの!? しっかりして、おにいちゃん! どうしてこんなところでねちゃってるの!!?」 ;顔だけ反対側向けて 「え? なに、ご開祖ちゃん? うん……うん……うん……あ、そうなんだ」 「おにいちゃん、ものべのにいろんなあやかしを呼んでくるためにがんばってて―― それでもう……こんなになるほどくたくたに疲れ切っちゃって――」 「だから、夏葉が――おにいちゃんのこと元気にしてあげるために、いやして、はげまして、おうちのあったかなお布団のなかで、ゆっくりぐっすり眠れるように――」 「『ばいのーらる』? っていうのを活かして、 おにいちゃんとたくさんたくさん、お話すればいいんだね? わかった!」 「最初は? うん。おにいちゃんにヘッドホンかイヤホンつけてあげればいいの? ……へ~! ヘッドホンかイヤホンがないと、バイノーラルって、一番効果的には楽しめないんだ」 「でも、こんなとこにヘッドホンかイヤホンなんて―― って、わ。ご開祖ちゃんほんとに準備いいんだね~。 えへへ、ありがと。借りちゃうね!」 ;顔向き直って 「それじゃ、おにいちゃん。夏葉がつけてあげるね~ ――ん、しょっ――っと!!!」 ;SE ヘッドホン装着 「えへへ? 上手についてる? ちょっと、試してみるね??」 ;3/右 接近囁き  「みぎみみ~ みぎみみ! みっぎみみ~ (ふーーーーーっ!)」 「えへへ、よさそうな感じかな? そしたらこんどは~」 ;3/右→1/前→;7/左 「ぐるーーーーってまわりこんでぇえ」 ;7/左 接近囁き 「ひ・だ・り・み――って?」 ;7/左 「わ! おにいちゃん、目が覚めた! やった! よかったぁぁ~!!!」 ;SE どんっ、って感じ。密着してあまえる 1/前 「あのね? おにいちゃん、夏葉ね? え? (呼吸音)――あ! そうなんだ! 聞こえるのは全部聞こえてたんだ!!」 「なら、ご開祖ちゃんの話も――あれ? あれあれあれれ? ご開祖ちゃんは???」 「あ……うん――そうなの? 用事が済んだからいっちゃった…… いっちゃったんだね、ほんとに。む~~」 「そんなに忙しいんだね。 ご開祖ちゃん――トチガミさまのお仕事って。 って、わ!」 「おにいちゃん、もう立っても大丈夫なの? え? そうなの? 夏葉のおかげで元気百倍なの? やったぁ! えへへっ!」 1/前→;3/右;→5/後 「そーれーじゃーあーあ~」 ;5/後 「えへへ? おにいちゃん。夏葉のことを、おんぶして? わ!!!」 ;SE 駆け足 「やったー! 早い早い! おにいちゃん号! このままおうちへ! 夏葉のことを連れてって!!!」 ;環境音 F.O.

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