Track 5

深夜の温泉街を、若女将と二人でお散歩

//SE フクロウの鳴き声や風の音など、心地の良い夜っぽいBGS //SE 砂利道の上を足音 //ダミーヘッド位置・3(右・近い) 【花鳥】 「…………今日はとてもいい夜ですね。  風が心地良いし……ほら、とってもお星様が綺麗で」 【花鳥】 「確かに、お暇な時はいつでもお呼びくださいと言いましたけど」 【花鳥】 「まさか、夜のお散歩に誘われるとは思いませんでした」 【花鳥】 「…………………………」 【花鳥】 「まあ、確かにお客様はあなた一人しか居ないですし……、  もうお掃除も終わって……朝食の準備も済んでますから私も、暇だったのですけど」 【花鳥】 「何で誘ったんですか? なんて野暮は言いませんよ。  殿方が女性を夜のお散歩に誘うなんて、他に理由がありませんからね」 【花鳥】 「ん~~……? お客様……………?  今更照れても……遅いと思いますけど……?」 【花鳥】 「うふ……さっきから私、……手の甲を何度か、お客様の手に当ててるのですけどぉ……。  もしかして、そちらのほうが原因なのかしら……?」 【花鳥】 「男らしくお誘い出来たのですから、  次は男らしくぅ……手の一つでも握ってみてはいかがでしょうか」 //SE 手を握る 【花鳥】 「ふふ……まぁ、お上手です……♪」 【花鳥】 「お客様のおてて……やっぱりおっきい……。  女の子のよりもゴツゴツしてて、硬いですね……」 【花鳥】 「私……あの旅館の跡取りで……ずっと修行の毎日で……。  男性とこんなにゆっくり話したのは久しぶりかも……」 【花鳥】 「板前さんとか……漁師さんとかととは話しますけど……、  皆、おじいちゃんやおじさまばっかりですしね」 【花鳥】 「だから、こうしてお誘いして頂けて、  結構テンション上っているんですよ? そうは見えないかもしれませんけど」 【花鳥】 「……………………」 【花鳥】 「え、お誘いだったんですよね? 本当にただお散歩したくなっただけとかじゃないですよね?  全部私の勘違いだったり……しませんよね……!?」 【花鳥】 「……旅館の跡取り若女将ですので、こう……余裕がある大人の女性っぽく振る舞う必要があるのですが……、  実経験が伴ってないので、……うぅ……かっこ悪い……ごめんなさい、今のは忘れてください……」 【花鳥】 「その…………お誘い……ではあるんですよね?」 【花鳥】 「……………………」 【花鳥】 「……………………」 【花鳥】 「…………えへ。照れますね、こういうの」 【花鳥】 「…………」 【花鳥】 「ねえ、お客様……そろそろ、お部屋に戻りましょっか……」 //声 ささやき 【花鳥】 「戻ってから何するかなんて……野暮な事は聞きませんよね?」