Track 2

初めてのあまおね活

時間は…うん、まだ間に合うよね…慌てない慌てない 駅前で待ち合わせとか、なんだか新鮮ね…お天気も良くて気持ちいいし でも私、はじめてのあまおね活なのに、自分でも不思議なくらい落ち着いてる 気持ちはちゃんとドキドキしてる…恋人と会うわけじゃないのに 夏の日の午後に、ちょっとだけ悪い事しているみたいな気持ち… ふふっ、こういうの初めてかも 待ち合わせの二分前に着いちゃった 確か相手の服装って…えっ、もしかして…あの男の子? そわそわして、周りを見回してる あ~ん、こっちまで緊張してきちゃうよぉ! あの子、すごく可愛い…女の人に慣れてない感じがして、あれなら私も、少しくらいお姉さんらしく振る舞える…かなぁ… でも良かった。誠実そうな人で 中にはマッチングのためだけに、でたらめなスペックでアプリに登録する人もいるって、杏さんが教えてくれたけど、彼はそんなことなさそう 相手が嘘つきだったらもちろん私だって帰っちゃうつもりだったけど… その必要は無しね。そろそろ声をかけてあげようかな あの、君…もしかして… うふふ♪ はじめまして 私が彩乃です…やだ、急にドキドキしてきた… き、昨日は楽しいお話してくれてありがとう あのね、私…こういうふうに会うの初めてだから緊張しちゃって…えっ、君も? そうなんだ。じゃあお互いに初体験、だね? ふふふふ… 今日はいい天気ね。少し暑すぎるくらい もしかして、いっぱい待たせちゃった? くすっ、嘘つかなくてもいいのに…こんなに汗かいてるじゃない ほら、お姉さんが拭いてあげる えっ、理想的なお姉さんでよかった…って、私のこと? まだ会ったばかりなのに、どうしてそんな… ま、待って! 褒められると照れちゃうよぉ… それに、いきなりそんな真っ直ぐに見つめられたら私…我慢できなくなっちゃう みんな見てるけど、君のこと…いますぐ抱きしめたい… ぎゅっ…んぅ… あっ…ごめん、なさい…思わず抱きついちゃった… でも君が悪いんだよ? お姉さんのことをドキドキさせたんだから 私もね、君みたいな男の子は好き。本当に大好き、かも… 自分から仕掛けておいて真っ赤になっちゃうところとか、抱きしめられて動けなくなっちゃうなんて…もう最高だよね…♪ もしかして、女の子に抱きつかれたのも初めてなのかな? ふふふ、立ち話する内容じゃないよね 涼しいところ、行こうか? どこって、君が行きたいってリクエストしてた場所へ♪ 一応確認だけど、君はあまおね活で…奪われたいんだよね? ただひたすら甘やかされて、デートしてやすらぎたいわけじゃなくて、 年上のお姉さんに、優しく初めてを奪われたい…って、言ってたよね 別に咎めてるわけじゃないわ これは本当に、確認 ちゃんと君に覚悟を決めてほしいの そんなに慌てないで、もっと私の目を見て…? そう、ゆっくり息を吸って…吐いて… どう? 落ち着いてきた? 君の方から誘ってきたのに、堂々としててくれなきゃ私が困っちゃうでしょう じゃあ、いこっか? 今度は慌てないように、私の方から手を握ってあげる♪