Track 4

ご褒美デートの後に

ふぅ……美味しかった……しあわせ……ごちそうさまでした、先輩 でも確かにご褒美にデートのセッティングはお願いしましたけど、お会計までお任せするつもりはなかったんですよ……? ……分かりました。先輩はそういうところ頑固ですもんね うぅ、エスコートとかこういうところは私には勿体ないくらい素敵な彼氏なのにどうして…… い、いえっ、なんでもナイデスっ! それより先輩、先輩の考えたデートプランはここまででしたよね? それなら少し歩きませんか? その、まだ、もうちょっとだけ……先輩と一緒にいたいです ふふっ、ありがとうございます。……あっ、先輩っ、プランは変わってもまだデート中ですよ! 約束、守ってください ……うん、先輩の手、やっぱりおっきい。それにあったかいです ねえ先輩、この道、覚えてます? そう。先輩と初めてあった場所です。あの時は大変でしたよ。自転車のチェーンが外れちゃって、雨まで降ってきちゃって、泣きたくなってきちゃって……今となってはいい思い出ですけどね? だって、先輩が私を見つけてくれたから ……まあ結局、二人仲良くずぶ濡れになって自転車屋さんに駆け込んだんですが ふふっ、別に恥ずかしくなんかないですよ。すごく頼もしかったです そんな先輩だったから、私も勇気を出そうって思えたんです こうして手を繋いで先輩と一緒に居られるなんて本当に夢みたい。勇気を出してよかった ……というわけで、今日もまた勇気を出します 先輩……好きです ……えへへっ、やっぱり何度言っても恥ずかしいし、慣れないですね それでも言います。先輩のことが好きだって、伝えたいから ……ねえ、先輩。私、やっぱり今日は後ちょっとだけじゃなく、ずっと……先輩と一緒にいたいです