antipasto
先日、突然私の元に招待状が届いた。
そこに書かれていたのは、いわゆる催眠術を応用した
「不思議なディナーショー」が開かれるという案内。
何となくその響きに惹かれた私は、詳細も知らないまま、
招待状に導かれるままに、こうして会場にやってきた。
会場内はとても落ち着いた照明と穏やかなBGMに彩られており、
テーブルはどれも2人用で、それぞれの間隔が非常に広く取られている。
これらは、他のテーブルが気にならないようにする配慮だろうか。
そんな事をぼんやりと考えながら受付を済ませると、
華やかなドレスを身に纏った一人の美しい女性が、こちらへ歩み寄ってきた。