tsuioku1a
※指定なしは全てトワの台詞です。
※カイとトワの両方が出るシーンのみ名前「」で指定してあります。
※カイ「」とある台詞はカイ、トワ「」とある台詞はトワの台詞です。
■「新学期に君と」
※※※ドラマパート※※※
(ドアをノックする音)
はい、どうぞ
なーんだ、君か。
あー、良かった。
君、音楽部の生徒だよね?
同じクラスにはなったこと、無かったっけ…
ああ、えっと、僕はトワ。
これから一年間、君とルームメイトだよ。
ふふ、手出して、握手だよ、握手
宜しくね。
あ、荷物、片付けるの手伝うよ。
僕はもう終わったからさ。
うん、いいよ、じゃあこのカバン運んじゃうね。
(クローゼットに運びながら)
は~、でもほんと君で良かった、安心したよ。
新学期になる度、今度は誰とルームメイトになるのかドキドキしちゃうよね。
変なやつと一緒になったらたまったもんじゃないし…
君とは一度も話したことなかったけど、カイと親しくしてるだろ?
だから話はよく聞いてたんだ、君のこと。
ああ、うん、カイとは3年前ルームメイトだったんだ。
それに、君ってきれいな顔してるから、目立ってるよね。
フフ、お世辞じゃないよ。
(荷物を片付け終わり窓辺へ)
そういえばさ!
今年度の監督生って誰か知ってる?
フフフ、それがさ、カイなんだよ!監督生!
すごいよね!僕らの学年が監督生をやるなんて初めての事らしいよ。
それだけ彼は優等生だからね。
あ、そうだ!
今日の夜カイを部屋に呼んでティーパーティーでもしようよ?
うん、夕食が終わったあと。
この前街で買ったとっておきのクッキーもあるんだ。
きっと君も、気に入ってくれると思うよ。
(夕食後、カイを部屋に招いてティーパーティー)
カイ「へー、そうか君たちは同じクラスにはなったことがなかったんだね。」
トワ「そうなんだよ、カイから話に聞いていたから、まるでずっと知り合いみたいな気分だったんだけど」
カイ「僕らの学年は生徒数が多いからね。監督生になってから初めて名前を知る生徒もいるし」
トワ「そうなんだ。そりゃあ大変だ」
カイ「うん。でも任された事だから精一杯頑張るよ。」
トワ「まぁムリしないで適当にやっときなよ。あ、お茶のおかわりはどう?」
カイ「有難う、頂くよ」
(紅茶を注ぐ)
トワ「そうだ!ねぇカイ、いいものがあるんだ。ちょっとだけ入れてみていい?」
カイ「いいものって?」(疑いもせず喜んで)
トワ「ふふふ、飲んでのお楽しみ~♪はい、どうぞ」
(ブランデーが入っています。一口目では鈍感なカイは気づきません)
カイ「ん?なんだろう…(ゴクっと一口飲んで)あれ?」
トワ「わかった?」
カイ「…わからない、でもなんだか美味しい」
トワ「フフフ、じゃーもっと飲んでみて!」
カイ「うん(再びゴクゴクっと飲んで)あれぇ…もしかして…」
トワ「ぽかぽかしてきた?」
カイ「…まさか!トワ!これ、ブランデー入れた?」
トワ「正解!ふふふ、カイってば顔、もう真っ赤だよ!」
カイ「こらー、駄目じゃないか!(強く怒ってはいない、立ち上がるがふらっとして)あ…おっとっと」
トワ「うわ、もうふらふらしてるの?じゃー、僕のベッドで横になって、さ、どうぞ」
(カイがドサッとトワのベッドに横になる)
カイ「全く…本当にトワは…イタズラ…好きなんだから…!」
トワ「だって~優等生が酔っ払う姿なんて、滅多に見られないだろー♪」
カイ「君も気をつけないと…トワにイタズラ…されちゃ…う…から…」
トワ「ククク、あー面白い♪カイって酔っ払うとすぐ眠っちゃうんだ。実は前に同室だった時にも一度ホットミルクに混ぜて飲ませた事があって…」
カイ「…うう…もう…トワの…ば…か……すー…すー」
トワ「あははは、2度目だってのに簡単にひっかかっちゃって、単純な優等生だなぁ」