エピローグ~サキver.~
【 中央・近く 】
……彼を眷属とした。
血の契約。
自らの血を分け与え、簡易的な使い魔、下僕とする。
彼は魔族として新しい生を受けたのだ。
【 左→中央 】
おはよう、主?
【 中央・近く 】
どう? 人間という種を捨て、生まれ変わった気分は?
嬉しい? 清々しい? それとも怒ってる?
転生したらサキュバスだった!
……ってラノベ主人公っぽくて面白くない?
あ、でも男ならインキュバスね。
まぁ、そもそも貴方は魔族になったけど、特定の種族というわけでなく、
これから特質に合わせて変わってくると思うから。
だから追々わかってくると思うし……私がそばにいてあげるから……
(抱きつくSE)
【 やや右側・近く 】
ごめんなさい……
私は一人で生きるのが辛くて我慢できなかったの。
貴方なしでは生きられないの。
私の我が儘で命の理から外れてしまった。
理念の枠から外れた行為をしてしまった。
本当にごめんなさい。
何て言ってお詫びをしたらいいか、
私にできることだったら何でもする、私に償えることだったら……
【 中央・近く 】
むしろ若返って、ラッキー?
……ふふ、んふふ……案外、元気なのね。
もっと気落ちしてるのかと思ってた。
想像以上に能天気ね、あんた。
こんなことならもっと早く眷属にしてあげるべきだったかしら?
悩んじゃって損しちゃった。
ほんと、主はイイカゲンで、まったく馬鹿なんだから。
愛してるわ、主……んちゅ……れろ……んっ……ちゅ…
……ぷはぁ……さぁ、行きましょう、ゴーグルカードを買いに♪
って、どうしよう! いつもの手段が使えない!?
【中央→だんだんうしろを向きながら】
主も一緒にどうしたら良いか考えて、これじゃあゲームで遊べないよ、主~!
(フェードアウトしていく)
<終わり>