トラック3 再会
っ……! よ、ようこそ王城へとお越しくださいました。私は陛下のハーレムで側室として
仕えさせて頂いています……ま、茉莉(まつり)と申します……。
そ、その知り合いが来ても、お客様として、丁寧に対応する様に仰せつかっております
ので……どうかご了承ください……。
うぅ……この格好ですか……? こ、これは側室の衣装です……。
胸は剥き出しになっていて、下半身には薄い前垂れしか身に着けていません……。わたくしたち
側室は、いつでも陛下に興奮していただけるような恰好をするように言われているので……。
この腕輪と足輪は、黄金で作られているだけでなく、煌びやかな宝石が埋め込まれていて
わたくし達では手が出せないほどの物だそうです。陛下の寵愛の証……だと聞きました。
そんな、そんな目で見ないでください……。これは仕方なかった、仕方なかったの……。
陛下直々にハーレムに加わるように命令されちゃったから……。
わたしだってこんな恰好したくない……! 陛下のハーレムになんて加わりたく
ないよ……。わたしは、君の彼女なのに……!
でも陛下が、側室にならないと貴方を……君を処刑するって言ったから……。
わたし達この世界だと戸籍も身分もないから、陛下は君を不法入国者として処刑するって……そう言ったの。
君、ギルドのお仕事で有名になっちゃったから、それを聞きつけて、陛下は関係者のわたしを呼び出したんだって……。
わたし、必死にお願いしたの。そしたら、君を処刑する代わりにわたしが側室として
1年間陛下に仕えたら君に正式な身分を与えて、処刑もしないって言ったの。
だからわたし、陛下の側室になっちゃった……。
勝手に決めちゃってごめんね……。でもわたし、君がひどい目にあわされるぐらいなら、
自分がひどい目にあわされた方が良いって思ったから……。
えっと……それでね、今日君がここに呼ばれた理由……なんだけど……その……あの……。
陛下が……ね。私の側室としての初仕事を……君に見せつけたいって……。
側室のお仕事はね、陛下のお世継ぎを作ることなの……。つまり……そういうこと……。
ごめんね。私、君以外の人と繋がって……子作りされちゃう……。
しかも、それを君に見せつけるなんて……最低の彼女だよね……。
……ありがとう……。そう言ってくれると、凄く助かるよ……。
あ、もう……時間……。その、君には……その、プレイルームの隣のお部屋で見て
もらうことになってるから……案内するね……。
その、これからするお仕事のときね……私、いっぱいエッチな事とか、陛下を喜ばせる
ようなことを言うと思うの……。教育係の人に、陛下のお相手をするときの事、沢山
教えられたから……。
でも、私が陛下の前でなんて言ってても、好きなのは……愛してるのは君だけだからっ!
陛下と何をしてても、されても、私は絶対に君の事を想い続けるからっ!
だから……だから、君も私の事を信じて待っててくれる……?
うん……! ありがとう! 本当にありがとう……! 大好きだよ……。
(トラック3終わり)