Track 3

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二人は恋人(エピローグ)

うー。やばい。あー。恥ずかしい…… 何か、勢いで凄いこといっぱい言ってたような気がするんだけど。 なんか……うん、なんていうか…… あ、うん。やっぱダメ。やめよう、これ。思い出すだけで心臓に良くないね、あはは。 うん。割と全部、忘れて欲しいかも。 あ、そうだ! あ、いや、ごめん。言っておこうと思ってて、忘れてたことが一つあってさ。 君ね。まだあのお店の会員証、持ったままでしょ? 私、知ってるんだから。戸棚の普段開けない引き出しの左奥。あそこに隠してるでしょ。もう。自分の手で、さっぱりすっぱり捨てること。ていうか私、もう触りたくないし。あんなもの。 ね。分かった? フフ♪ なーに? ひょっとして、私が隠し場所を知ってたことに驚いてるの? ぷ、フフ、あはは! ……やれやれ、君もまだまだ修行が足りないなぁ。フフ♪ あのね。ちょっと考えたら分かると思うんだけどさ。 まず最初の時点でね? 君、本当にあの会員証、出しっぱなしにした記憶、あった? ないでしょ? フフッ。 まぁ、つまり、そういうことだよ。あはは♪ 色々、考えたんだけどね。見なかったフリをすることもできたし、勝手に捨てて、君の反応を見てみるっていう意地悪な方法だってあった。っていうか、これがM性感じゃなくて、別のフェチのお店だったら、こんな風な挑戦は私もしなかったよ。絶対。 本当、よりにもよって、っていうかさ。アレを見つけたときの私のショックも想像してみて欲しいよね。あはは♪ でもさ。何か、良かったよね。はは、良かった、って一口に言うと妙な感じだけど。 私達がこうなったこと。こうなってしまったこと。 うん。凄く嬉しかった。 君が君で良かったし、私が私で、良かった。 それじゃ、本当にアレ、捨てといてよね。 今の君にとってアレは、もう必要ないもの。そうでしょ? フフ♪ 愛してるよ。 じゃあ、頼んだからね。

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