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精取官との対面

【アーリエル】 ――あら、ようやくお目覚めですか? おはようございます、王子様…… ムリに動こうとしてはいけませんよ 絶対にその拘束具は外れませんから…… むやみに体力を消耗するのは感心しません まずは現状を把握することから始められてはいかがですか? そう、大人しく…… もっとも、冷静になったからといって状況が好転するとは限りませんが…… ……ここですか? あなたが戦っていた敵国の皇宮…… その地下に位置する『精取部屋』です ちなみに精取部屋とは、『精』を『取る』と書きます…… その意味するところは……追々ご理解いただけるでしょう まずは、これまでの経緯を辿ってください…… 焦らずに、ゆっくりと……時間はたくさんありますからね…… …少しは思い出してきましたか? そう、あなたがたの国は、我が国との雌雄を決し…… その一大決戦に破れ、多くの仲間が散りゆき、あなたも倒れ、意識を失った…… 本来なら出血多量で死ぬところでしたが…… それを我が国の兵が介抱し、ここまでお連れした、と…… ……睨まないでください 私は非戦闘員ですから、直接戦闘には参加しておりません でも、そうですね…それとは別の要素で、 あなたには私を、心の底から睨みつける資格があります …なぜ負けたのか、不思議ではありませんか? そちらの国は終始、優勢だったはずだ、と…… それは間違いです 最初から、そちらは負けることになっていたんですよ なぜなら、ありとあらゆる情報がこちらに漏れてましたから…… この、『精取部屋』から…… 度重なる交戦の果て、捕虜となった者たち…… そちらにも、こちらにも、大勢…… そちらでは、捕虜へ手荒なマネはさせないようにと指示を送っていたそうですね おかげさまで、この度の勝利を機に捕虜の奪還に成功いたしました みな健康状態は良好とのこと、深くお礼申し上げます…… 対してこちらでは、激しい拷問の末、死んでしまう捕虜が多かったのですよ そちらの兵は強情で義理固く、口を割る者が少なすぎて…… ほとんど情報が引き出せておりませんでした ですから我が国は方針を改め、精取官という人材を作り上げました…… そう、あなたの目の前にいる女の子も、その一人です 申し遅れました…私は精取官筆頭を務めさせていただいております、『アーリエル』と申します 私の仕事は、屈強な精神を持った男性を虜にすること…… そして、機密を引き出すこと…… そう……いま目の前にいるこの女が、敗北の原因ですよ、王子様…… あら、より一層お顔が怖く…… とても鋭い眼光ですね、さすがは大陸一の騎士と呼ばれた男性です ちなみに、あなたから頂きたいのは機密ではありません…… その高貴な子種を頂きたいのです…… ある筋からの依頼でして…… 少し特殊ですが、私にはこれを拒否する権利がありません 敵国の人間を喜ばせるために子種を捧げる…… あなたにとっては、とても屈辱的な行為だと思います 頑張って耐えていただいても構いません…… 耐えられれば、の話ですが…… まぁ、英雄と呼ばれるほどの人格者ですから…… もしかすると、という淡い期待は抱いてしまいますね…… では始めましょうか……あなたが信頼を置いた者たちが次々と陥落した快楽責め…… どうぞ余すところなく、ご堪能くださいませ……

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