トラック 9:全ては貴方と私のために
ここで…いいのかしら…メモにはここって書いてあるみたいだけど…
随分殺伐とした場所ね…何もない…
ここで待っていればいいのかしら…
リ:クスクス…ふぅん…本当に来たのね。
シ:ぁ…
リ:律儀ねぇ…ちゃーんと来るなんて。 そのまま来ないって選択肢もあったのに。
ヒロインズの総帥に頼めば私支配を解くことは、できると思うけど?
シ: それじゃあ、貴方は私がダークローズに入らなくても…このまま私の魅了の力を
制御し続けてくれるのかしら?
リ:…そんなわけないでしょう?
二人ともの意志を内側から完全に奪って、奴隷のように服従させるまでよ。ふふふ…
シ:…でしょうね。私達には、もともと…選択肢なんてないもの。
私はこの人を愛していて…この人は私を愛してくれてて。
これからもずっと…重なりたいと思ってる。
心も体も…繋がり続けたいと思っているもの。.
リ:…そう。
シ:噂には聞いているわ。
ダークローズに入れば、彼とだけ重なれるわけではないのでしょう?
彼も、私だけと…というわけではないのでしょう?
リ:…そうね。
ダークローズは自分の魅了の力を維持しながらヒロインズと戦う必要があるの。
だから、ただ自分が持っている魅了の力を消耗させて、力を使い切れば卒業…なんて
使い捨てのヒロインズとは違って、戦うための力を得る必要があるわ。
故に、彼氏君には他のメンバーとセックスしてもらう必要もあるし、貴女にも、
力の補充のために、ほかの男性と交わってもらうこともあるわ。
シ:…それは、絶対?
リ:…絶対よ。例外がないとは言わないけれど、
特定の相手のみじゃ交わる回数も限られるからね。
戦う力が弱くなれば他のメンバーの足をひっぱることになるもの。
そうなってきたら…容赦なく例外を取り消すことになるわね。
お相手が余程絶倫じゃなければ…そうなるんじゃないかしら?
シ:…そう。
リ:…うふふ、怖気づいた?他の男性とは交わりたくない?
他の女性と彼氏君を交わらせたくない?
まぁ、他の異性と交わるくらいで、貴方達の愛が壊れるというのなら…ふふふ…
特別に例外として扱ってあげてもいいけど?(笑)
シ:…いいえ。
リ:…あら。覚悟を決めた顔をしているのね。二人とも。
シ:私達は貴女がいなければ…
貴女に支配してもらわなければ、交わることができませんでした。
リ:…
シ:多分、きっと…昨日のことが無ければ…私はずっと、自分の体質を恨んで、恨んで、
…恨み続けていたと思います。
貴女が言った通り、私はずっと不安に思っていました。
彼が私から離れてしまうこと、セックスができないことで、仲違いすることを。
昨日、世界で一番大好きなこの人と…普通に交われて…愛し合えて…
世界が終わっても構わないと…そう思えるくらいに幸せでした…。
リ:…そう。
シ:これからもあの幸せを感じたい…私達二人とも、
貴女には、感謝しています。これ以上ないくらいに…
リ:…
シ:私達は貴女に救われたと思っています。
今までの私達も、これからの私達も全部含めて、
貴女に救って頂いたと…そう思っています。
リ:…
シ:ですから、今日は 2 人でお願いに来ました。
シ:…リディア様。私達を…ダークローズのメンバーに加えて下さい。
リ:…
シ:私…シルビアは…以後、貴女に、リディア様に絶対服従を誓います。
貴女様の仰る言葉、行動、思想、全てを受け入れ支持することを誓います。
…ですから。
リ:…
シ:ですから…どうか、私達を…このまま、支配し続けて下さい。
彼と、交わり続けられるように…
リ:…いい子ね。シルビア。貴方も。
歓迎するわ。シルビア。そして彼氏君。
貴方達の力を、私に…ダークローズに貸して頂戴。
シ:…はい、リディア様。…ありがとうございます。