導入
ボクちゃんの意識は夢の中。
夢の中で、泳ぐように、ゆらゆら、ゆらゆら。
ぼんやりとしていき、意識がふわり、ふわりと。
おぼろげな感覚に包まれて。
でも、とても安心な気分。どこか、やさしい安らぎに包まれて。
ボクちゃんはいま、夢の中。
まだまだ、浅い夢。でも心地いい感覚に包まれているね。
朝のまどろみのように心地よく、眠くて、眠くて、温かくて、抜け出せない。
そういう心地よさ。
ほら、もっと穏やかで、心地のいい夢にしていきましょう。
ここはボクちゃんの夢でもあって、ママの夢でもあるのよ。
だから、一緒に気持ちのいい夢を作りましょう。
なにも難しいことなんてないですよ。
ただ、ボクちゃんはママの声をぼんやりと聞いていればいいの。
ボクちゃんが夢心地のままで、お話がわかんないでも、ボクちゃんの無意識くんが、
ちゃ~んとママお話を聞いていてくれるから。
わかんない、わかんないでも、いいんです。
ボクちゃんはゆっくりと呼吸をして、ぼんやりとお話を聞く、いい子、いい子。
ゆっくりと吸って~~~。
そう、いい子でちゅよ~。
ゆっくりと吐いて~~~。
ぼ~んやりとママの声を聞きながら吸って~~~。
頭の中をカランカランって空っぽ、ナイナイにしながら吐いて~~~。
じょうじゅ、じょうじゅでちゅよ。ボクちゃん。
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そのまま、ゆ~っくり、す~は~、す~は~しながら、ママのおはなち聞いてくだちゃいね。
ボクちゃんにとってはふちぎな夢のおはなち。
わかんない、わかんない、でもいいんでちゅ。
頭の中がふわふわ、ぼんやりちていても、ボクちゃんの、ふかいふかい心のおみみがちゃ~
んときいていてくれまちゅよ。
だって、ボクちゃんはいいこいいこだから。
いいこなボクちゃんは、ママのいうことを聞くいいこ。
ほら、ボクちゃん、イメージちてくだちゃい。
ぷるんぷるんのゼリーみたいな大きな水玉。ぷるんぷるんでやわらか。
ママの夢はこんな形でちゅよ。だから、ボクちゃんの夢もおんなじ、ぷるんぷるん。
やわらかな感覚。ぼんやり、ぷるんぷるん。
ほら、ママがぷるん、ぷるんっていう度に、力がぬけちゃう。
ぷるん、ぷるんって。
柔らかなプリンがぷるんって揺れるみたいに、おっきなちからがゆれながら吸収されるみ
たいに。
ボクちゃんの力が、抜ける。
ゆ~っくりとした呼吸と合わせて、ぷるんぷるんの夢に包まれて、抜ける、抜ける。
肩の力が、ぷるんと包まれ、抜ける。吐く息と、ともに抜ける。
すると、肩から腕に、右腕、左腕、両方とも、包まれるようにぷるんと、抜ける。
包まれたところから、抜ける。
手の平も、手の甲も、指先一本一本も、ぷるんと柔らかな夢が包む。
深い深い柔らかな夢が、ボクちゃんの胸を覆い、お腹を包む。
ぷるん、ぷるんとした感触に包まれ、呼吸が穏やかに、穏やかに。
ゆったりとした呼吸に、背中から力が吸い取られるように、抜ける。
ぷるん、ぷるんとした柔らかな弾力が背中を支える。
優しく、抱きしめるように、ぷるんと上半身を包み込む。
夢に包みこまれる心地は、安らかで、深いやすらぎを感じられる。
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すると、ボクちゃんの頭もぼんやりとしながら、より心地のよい感覚。
頭が下に、下に沈み込んでいくよう脱力しながら、抱き留められる優しい感覚に。
おぼろげで、ふわふわ、そうして、ぷるんと包まれていく。
夢にどんどん包まれ、沈み、呼吸はゆっくり、ゆ~っくり。
柔らかな感覚は、下半身、お尻、股間を、やさしくつつんで。
力を、下へ下へ吸い取るように、抜ける。抜ける。
すると、そのまま、両足まで包みこまれ、足首も、足先も、全部。
ぷるんとした柔らかな感触に包まれ、抜ける。抜ける。
全身が、包まれ、覆われ、頭の中が蕩けるように、柔らかく、柔らかく。
わからない、わかんない。
意識が、ほのかな光のように小さく、小さく。
全身がずぶずぶ沈むように、下へ、下へ。
夢に包まれながら、より深い夢へ。ずぶずぶ、ずぶずぶと。
ママの優しい声だけが、ボクちゃんの道しるべ。
頭の中に響く声がボクちゃんを優しく導く。
ママの夢魔法。夢の魔法。夢の声。夢に導く優しいやさしいママの声。
ママの魔法。
ぷるんぷるんとした夢とママの、夢の魔法
深く、深い夢に落ちていく、夢魔法。
ぷるんとした柔らかな夢に包まれて、
夢の中の夢へ。
意識から導かれるように。精神が、心が落ちていく。
体も夢に包まれたまま、引きずられるように。
落ちる、落ちる。
深海に沈んでいくように、暗く、暗く。
意識も、思考も、暗く、暗く。
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でも、穏やかで優しくて、暗いのに白い。
白く白く、真っ白に染まって。
考える力はどんどんなくなって。
な~いない、な~いない。
考える力がな~いない。
ボクちゃんはママの赤ちゃん。
ママのいうことをちゃんと聞く、いいこいいこ。
さあ、さらに深い深い夢の世界に。
ママの夢の中に入っていきまちょうね。うふふ♡
はい。