Track 3

ここで、お別れ…だね

…あ、起きた? その…勝手に冷蔵庫の中、使っちゃったけど…一応、朝ご飯作ってみた。 と言っても、料理とかしたことないから…おにぎりと、お味噌汁くらいだけど…食べる? じゃあ、一緒に座って、食べよ…ほら、こっち来てえ? ちゃんと言わなきゃダメ? …分かった。 あんまりいい慣れてないから。 ごめんね。 えっと…いただきますん…はむ、ん……たぶん、良い感じおにぎりの中身は鮭と、少し塩で味付けしてみたけど…どうかなお兄さんの、口に合う? …別に、美味しくなかったら、無理して食べてなくても…美味しい…の? そう…なんだ。 …良かった豆腐とほうれん草のお味噌汁もあるから、冷めないうちに飲んで普段はインスタントのだから、こういうの作ったの、家庭科の授業以来だけど…ちょうど良い味に、なってるかな…? ほんとに? …そっか、ふふ……な、何? 。 私だって…笑ったりするよからかう暇があったら、早くごはん食べてお兄さん、起きるの遅かったよね。 時間、そろそろ危ないんじゃない? やっぱり。 早く食べちゃお…ん、はむ…ん、んむ、ん……準備、できた? うん、私も大丈夫。 それより、間に合うの? 私のことは良いから、早く出ないと…え、一緒に…って。 お兄さん、少しは考えてよ9今って一人暮らしなんでしょ。 制服着てる私と一緒に家を出て、近所の人に見られたら、絶対に誤解されるよ…先にお兄さんが出て、誰もいなかったら、扉…ノックして。 そこからは、別行動ね…ほら、早くじゃあ、ここで、お別れ…だねうん、行く当ては、その、大丈夫いざとなったら、家に帰れば良いし…。 電車賃くらい、持ってるから…あの、お兄さん昨日は、泊めてくれてありがと。 …本当に、助かったよもしお兄さんが声掛けてくれなかったら、風邪引いてたし…危ない人のところに、行ってたかも…だから…その、ん……ちゅっ。 …これは、お礼ねお兄さん、ほんとに、手出さないなんて…。 そういう人も、いるんだね…あ、そろそろ行かないと。 誰かに、見つかっちゃう……えっと、お兄さん…。 いっ……っ、何でも、ない…じゃあね。 扉、もう閉めて良いよお兄さんと会ったこと、たぶん…忘れないから。 ……じゃ、さよなら。 10…っくしゅん!…え、嘘…お兄さん、どうして…ここに…それは、確かに…私もだけど、まだ仕事終わってないんでしょ? …早退してきたって、私のことが…心配、だったから? …ぐすっ、お兄さん…バカだよ、バカ…っ仕事よりも、私のことなんか、心配して…私たち、昨日会ったばかりなんだよ年も離れてて、お互いのこと、名前すら知らなくて…っほんの少ししか、一緒にいなかったし…。 会話も、全然してない…そんな、良く分からない関係なのに。 …そうだよね、繋がってすらも、いなかったよね…でも、それでもお兄さんは、私のところに…っどう…して? なんで、そんな考えになるの。 …分かんないお兄さんの考えてること、ちっとも分からないよ…っ…なに、その手。 どういう、意味? …また、お兄さんの、家に? 行ってもいいの? ……もう。 そんなこと、言われたら…お兄さんの腕…もう、離さないよ…っ…なんて。 ……うぅ、この恰好、意外と恥ずかしいね…腕に抱きつくなんて…恋人みたいに…見えるかない、妹? もう、デリカシーないな…ほら、早く行こ、。 …ふふ。 え? 別に、何でもない。 …あ、そうだ家に行く前に、ちょっとコンビニに寄っても良い? 買いたい物…あるから11気になる? それはね…秘密女の子には色々あるの。 色々…ねべ、別に買い食いとかじゃないよバカなこと言ってないで、早く行こ。 ほら…あと、私の名前…サクラって言うから…これからもよろしくね、お兄さん