Track 8

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世界で一番、大好き

はぁ……こういうところも、近くにあるんですねぇ。 んーっ……。 すーっ……はーっ……空気も美味しくて、風も気持ちいい…。 見上げた空も、綺麗に澄んでいますまるで……生まれ育った故郷みたいな感じ……ですねぇ…。 あ、マスター。 ちょっと、身体を起こしてもらっても良いですか? 【ニィナ】…すみません。 ありがとうございます実は、少し見せたいもの…といいますか。 聴かせたいものがあるんですええと…この草を抜いて、マスター、見てください今から、私のちょっとした特技をお見せしますね…この草を、口に当てて…ふふっ、驚きましたか? この草なんですけど、こういうふうに、口に当てると……。 笛の音色みたいな、綺麗な音がするんです。 私たちの村では、子どもの時からみんな練習するので、誰にでもできることなんですよ。 こちらでは、そういう…風習? みたいなものはないのかもしれませんね。 マスターも、試しにやってみませんか? ふふ、では、どうぞ。 ……はい、そうです。 指で挟んで……口に、当てて……。 息を、少し強めに……あ、中々…音が出ないですよねでも、少し練習したら、すぐできるようになりますよ。 マスターは、何でもできちゃいますからえ? そ、そんなすごいことでもないですよ? 私なんかでも、できることですし……。 えへへ……褒められちゃい、ました。 ありがとうございます。 あ……でも、初めてかもしれませんね。 私がマスターより上手くできること。 ふふふっ♪ 褒められちゃいました。 ありがとうございます。 草笛に関しては、私がマスターの先生になれますねっ♪ええ、もちろんです。 いつでも教えますよ…また、横になりましょうか【ニィナ】んーっ……はぁ…。 …それにしても……本当に、いいところ、ですねぇ……。 懐かしい気持ちになります…え、故郷…ですか? …はい…。 前までは、帰りたいって思っていました。 でも、今は考えたこと、ないです。 思い出すことはありますけど…。 今は故郷よりも、もっと大事なものが、できたんです。 マスターのおそばに居られることが、私の幸せ…ですから。 ふふもちろん、今まで生きてきた中で、一番の幸せですマスターと一緒にいられるこの時間が、ずっと、ずぅっと続けば良いのにって、いつも考えちゃいます…マスターも、同じ気持ち…なんですね? 良かったぁ…私、まだまだ一緒にしたいこと、教えていただきたいことも、いっぱいあるんです。 ……あの、マスター草笛を吹くというのは、私のいた村では、意味のあることなんですよひとつは、お祭りを祝うため、そしてもう一つ……お祭りの時以外に吹くと…大好きな人に、思いを伝えるっていう、意味になるんです……っ。 …私、マスターのこと、大好きです。 世界で一番、大好き……。 大好き、なんですっ……ん、ちゅっ。 えへへへ♪ 。 唇に…キス、しちゃいました…。 …あの、マスター…。 …手を、握ってもらってもいいですか……? 私、マスターの温もりを、感じていたいなぁって…我が儘、でしょうか…? …あ。 ありがとうございます。 …本当に、心が落ち着きます……。 マスターの手、すごく、温かい……。 この温もりが、私を救ってくれたんですね。 …マスター。 ……これからも、ずっと一緒ですよ私も、ずぅっと…マスターのお側に…ん……、すぅ……すぅ……すぅ……すぅ……すぅ……すぅ…………ん……ます、たー……すぅ……すぅ…………大好き、です……すぅ……すぅ……すぅ……すぅ……すぅ……すぅ…… (END )

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