Track 7

温泉に入れるなんて楽しみです!

【ニィナ】この辺りらしいんですけど……見当たりませんねぇ。 大通りからも少し歩きましたし、人も少なくなってきてますよね…? ということは…もうすぐかもしれませんね!。 あ、はい。 実は、ワクワクしちゃってます温泉なんて、ずいぶん入っていないですし……それに、日頃のマスターの疲れを癒す意味でも、温泉はぴったりですから…えへへ。 楽しみ、ですね…って、あれ? あの看板が、そうですよね? 見えてきましたよっ、マスター…わぁ、温泉って書いてますね!見てください、マスター!ちゃんとここに“混浴温泉”って!……え? 混浴……? あ、あれ……? えーーーーーーーー!【ニィナ】ま、マスター……? もう、入ってますかぁ? あ、も、もう居るんですね。 ……すぐ、行きますっ!【ニィナ】お、お待たせしました……。 ……あぅぅ……そ、そんなに、見ないでください。 タオルでは隠していますけど、じっくり見られると、やっぱり恥ずかしいです……。 あ……た、確かにそうですね。 今は私たち二人しかお客さんが居ないと、受付の人も言ってましたし。 貸し切りって考えたら、楽しまないと、ちょっともったいないですね。 では……のんびりお湯に浸かっちゃいましょう【ニィナ】あぁぁ…気持ちいい……ですねぇ。 すごく温かい……ふぅ……。 ですねぇ……来れて、よかったです。 マスター……連れてきてくれて、ありがとうございます。 はぁ……これは……沁み渡りますね……ふぅ…。 ぶくぶくぶくぶく……。 えへへへへ……癖になっちゃいそうです。 マスターは、こういうところはよく来てるんですか? え? そうなんですか? じゃあ、なんで、今日は来ようと思ったんです? …あ、そうだったんですね。 確かに、私はすごく行きたいなぁーって思ってましたけど……。 えー……。 態度にはそんなに、出てなかったと、思うんですが……。 …もう、マスターには隠し事できないかもしれませんね……ふふふ。 あ、体を洗いに行くんですね。 ……そう、ですか……。 いえ、その……ま、マスター? お願いがあるのですが、聞いてくれますか? あの……私、マスターのお背中を流したいです。 …実はずーっと考えていたことでもあって、ですね。 初めて会ったときのこと、覚えてますか? あの日、マスターが私の体を、綺麗にしてくれたことがあったじゃないですか? あのときの、お返しがしたくて……ですね。 ダメ、でしょうか? えへへ……ありがとうございます。 では、湯船の縁に座って貰っていいですか? 【ニィナ】はい、ありがとうございますでは、始めますね。 まず、お体の方にお湯をかけていきます。 実は石鹸を持ってきてまして、それを使っていきますね。 洗うのは……手でしますはい、手で……やります。 こ、こっちの方が、満遍なくできるんですよぉ。 くすぐったかったら、すぐに言ってくださいね。 じゃ、じゃあ…洗っていきます。 あっ……やっぱり……マスターのお背中、大きいですね。 勇者様ですから、鍛えてるのは当たり前なんだろうなぁとは思いますけど……。 やっぱり筋肉質で、ガッチリしているお体は、なんというかその……すごいですね。 ふぅ……。 ふふふ、気持ちいいですか? 肩とか、背中が特に凝っているのが分かります。 手で洗うと、ついでにマッサージもできちゃうんですマスターの疲れが、少しでもなくなりますように…ん…しょ。 では、お湯で流していきますねー。 次は頭を洗っていきます。 目をつぶっていてくださいねこっちも、よーく泡立てて、と……。 かゆいところとかあったら、遠慮なくいってくださいねー。 ふふふっ。 ふぅ…… 一度お湯で流しますね。 あぁ、でも、それで終わりではないので、少しだけ目を開けるのは待ってもらえますか? お湯をはってから……この黄色い果実を……絞って……くぅっ。 ……よし、あとは、このお湯をマスターの髪に……っと。 あ、マスター、気になるかもしれませんが、今目を開けるとすっごく染みると思うので、ぎゅって目をつぶっていてください。 頭をマッサージしながら、髪になじませていきますね。 今、マスターの頭に掛けたのは柑橘系の黄色い果実です。 石鹸だけで洗うと、髪がどうしてもギシギシするので、それを直す効果があります。 爽やかな香りなので、リフレッシュ効果もあるんですよー。 えへへへ、マスターが喜んでくれると思って、ちょっと準備してきてたんです。 これで、髪がさらさらになりますよ…ん、しょ…ごし、ごし…はいっ、おしまいですっ。 最後はまたお湯で流していきますね。 どうでしょう? さっぱりしましたか? ふふふっ、気に入ってもらえたみたいで、私も嬉しいです。 え!わ、私は洗わなくていいですっ!これは、マスターへのお返しなんですから……。 それにほら、もう一回、もう一回温泉に入りたいです。 ね? そうしましょう? マスター? あー、そうですね。 ずっと入っていたら、のぼせてしまうかも……。 そうしたら……近くの草原なんかを歩いて涼んで行きましょうか? ふふふっ、そうですね。 のぼせなくても、行ってましょうか。 マスターと一緒なら、私はなんだっていいみたいです。 ふふふっ。 じゃあ……もう一度、二人で温泉に入りましょう。