Track 6

ゆっくりと二人で探しましょうね? マスター

【ニィナ】えへへ~……。 あぁ、ごめんなさい。 嬉しくてつい呆けちゃってました。 だってマスターと一緒に並んで、街を歩ける日なんてくると思ってなかったから…。 えへへ、これからはいつでもできますね。 こんな風に、手を繋ぎながら…手を、繋いで…。 い、いぇっ!ごめんなさいっ…。 その、手を繋ぎながら、一緒に歩いてると……その…。 恋人……みたいだなぁ……って思っちゃって…。 ま、マスターは他の人に、そんな風に見られても、平気なんですか…? その、私なんかと……。 うぇっ……。 あのっ…えっと……そのっ!……あ、ありがとう、ございます…。 …ふふっ、そっか……。 あっ……そういえば、マスター? 今日は私を連れていきたいところがあるんですよね? …それって、どこなんでしょう…? もうすぐ? 目的地なんですね。 ……あ。 ここって……お洋服屋さん、ですかね…? わぁ……すごい、きれいで、可愛い服がいっぱい…。 ここが、マスターが、私を連れてきたかったところ、なんですか? そっか……そう、なんですね。 …ということは、マスターがお洋服を選んでくれるんですか? …なるほど。 サイズも好みも分からないから、私に選んでほしいと…。 わ、私は、マスターの選んでくれたものなら…なんでも、いいんですけど…。 でも…本当に、良いんですか? …あ、そう…ですね。 せっかく、ここまで来ましたし。 確かに、出かける前にその話をされていたら、遠慮して断っていたと思います…マスターのお気持ち、本当に嬉しいですその…なので、私だけじゃなくて。 マスターが気に入るような、か、可愛いお洋服…選んじゃいますねでも、マスター? 私に丸投げはダメですからね? ちゃんとマスターも選んでくださいっ。 その、わ、私が……ちゃんと、可愛いって思われるお洋服を…。 だから……ゆっくりと二人で探しましょうね? マスター? ふふふっ。 【ニィナ】わぁ……これ、すっごく素敵ですねっ!どうでしょう、似合いますか? 似合い…ますかね? むぅ……さっきからマスター、同じことしか言ってないですよ? あ…もしかして、疲れてきちゃいましたか? すみません、ついはしゃいでしまって……あっ……。 ぜ、全部可愛いとか…そんな、嬉しいですけど、恥ずかしい…です……いえっ、全然イヤじゃないですよっむしろ、もっと言ってほしいと言いますか、マスターがいいって言うならなんでも着ちゃいますけど。 あぅぅ…。 …私、何を口走ってっ……。 い、今のはそのぅ…忘れてください…お願い、します…。 ……はい、大丈夫、大丈夫です。 こほん。 それで、ですね……。 マスターはどれがお好みなんですか? 私的には生地は硬めのよりも、柔らかめの方が好きですし……どちらかというと窮屈なのは苦手で…。 動きやすいのがいいなぁ……とか思ったりもします。 あとしっぽもあるので、スカートの方が、着やすいですね。 あっ……それ……かわいい…。 ど、どうですかね? …ちゃんと、可愛く見えます? あ、ありがとうございますっ…。 え? 試着もできるんですか? だったら、これ着てみようかな…。 はいっ!では、行ってきますね。 マスターは少し、待っててくださいね。 ふふっ…。 ありがとう、ございます……。 【ニィナ】わぁ……すごい……これが、私…? マスターにも、見せなきゃ…。 じゅ、準備できたので……開けまーす。 ど、どうでしょうか? 変じゃない、ですよね? 私としては、その……なかなか可愛いと思うのですが…。 …ええと、なんで…何も言ってくれないんですかっ…!…うっ……。 そ、そういう言い方は……ズルいですよぉ…。 でも……マスターが可愛いって思ってくれるのなら、私は……それが一番です。 えへへへへ……。 じゃあ、マスター? 私は、このお洋服が欲しいです。 …これが、一番、いいです…。 …いえ、お洋服はこれだけで大丈夫です。 家の中では、マスターが初めてくれた、あの服もありますし。 結構お気に入りなんですよ? ふふふっ。 私の大事なもののひとつ、です。 それに…い、いえっ!やっぱり良いです、これはさすがに……言えない…。 …うぅ、そんなに、聞きたい、ですか? では、話しますけど…。 一度にいくつも買っちゃうと、お金が掛かっちゃいますし…それ以外にも……ですね…。 …次にマスターと…… 一緒に出掛ける機会が、減っちゃうじゃないですか…一緒に並んで歩いて、私の服をマスターが選んでくれる。 今日のことは一生の宝物になるくらい、私は今、幸せ…なんです。 だから、その…また一緒に来たいなぁ…って思っちゃって。 …マスターもですか? そうですか……ふふ、嬉しい、です……。 …ふふ、また一緒にお買い物。 楽しみ、ですね……。 ……あ、お会計、ですね。 すぐに脱ぎますから……。 …このままでも、大丈夫なんですか? なるほど、着て帰っちゃうこともできるんですね。 だったら、可愛い格好のまま、マスターと手を繋いで街を歩けますね。 えへへっ。 …さ、行きましょうか。 マスターっ【ニィナ】えへへへ~……。 だって、しょうがないじゃないですか…可愛いお洋服着て、マスターと手を繋ぎながら街を歩けるんですよ? …お顔、にやけちゃいます………それに結局、お洋服の他にもエプロンとか、色々買ってもらっちゃいましたし。 ふふっ。 ……本当に、幸せ……。 全部、マスターのおかげです。 やさしいあなたに出会えたことが、私の今までの人生で一番の幸せだと思います。 …これからの方が、もっと幸せに…なれるんですか? それはすごく欲張りな感じがしますけど…。 本当に、良いん…ですよね…? …あ。 えへへ本当に、ありがとうございます。 マスター。 ん……ちゅっ…。 えへへ…。 ま、マスターのほっぺに…感謝のしるし、です。