久しぶりの再開
久しぶり、お兄ちゃん。あは、びっくりさせちゃったかな? ごめんね、突然。
私のこと、わかるよね? ひなただよ。宮本ひなた。
ふふふ。私、大きくなったでしょ? たった二年会ってなかっただけなのにね。でも、私だって成長期なんだから。
え? 何しに来たって……もちろん、お兄ちゃんに会いに、だよ。学校、連休だから。
お兄ちゃんが一人暮らし始めてから、私……ずっとさびしかったんだから。たまにメールしても、あんまり返してくれないし、返ってきてもなんだか素っ気ない感じで……。
だから、会いに来ちゃった。ふふふ。
中、あがっていい?……ん、ありがとう、お兄ちゃん。
どう? 一人暮らし。やっぱり大変? お料理とか、お洗濯とか、全部自分でやらないと行けないんだもんね。
……って、あぁ~っ。お兄ちゃん、あれ、洗濯物、溜めちゃってるじゃないっ。ダメだよ~、きちんとお洗濯しないと~。
う~ん……心配してたの、当たっちゃったかな~。
まさか、ご飯もインスタントとかばっかりだったり、してないよね?
ダメだよ、そういう偏った食事は。お総菜でもいいから、きちんとバランス良く食べないと。もう。
ふふ……。でも、変わってないね、お兄ちゃん……。
あ、そうそう。それでね、私、お兄ちゃんにどうしてもしてあげたいことがあって……。
ふふ、何かわかるかな?
それはね……。耳かき。昔よくしてあげた、耳掃除。久しぶりにしてあげようと思って。
ね、いいでしょ? こればっかりは、一人でするの難しいもんね。お兄ちゃんのことだから、しばらく耳掃除、してなかったんでしょ?
ふふ、やっぱり。じゃあ、早速始めよっか。
お兄ちゃんのお耳、しっかりキレイにしてあげるからね。ふふふふふ。