Track 2

トラック2 鷺ノ宮凛と初めての嘘

・・・先に帰っても良いんですよ 量は多いですが、簡単な作業です 資料をホッチキスで止めるだけ 小さな子供でもできます 誰にでもできることです 私ひとりでも大丈夫ですよ 迷惑だなんて、そんなこと・・・ ただ・・・あなたの心が分からないだけです 中学の卒業式の日、あなたに告白をして振られました ひどいことも言いました 二度と優しくしないでと優しいあなたを拒絶しました それなのに、今でも優しくしてくれる クラス委員・・・生徒会長… どちらも私が率先してやりたかったものではありません 先生やクラスメートが勝手に期待して、勝手に祭り上げられただけ 周りの期待を裏切れなくて頷いてしまう弱い私を助けるように、あなたは副委員長になってくれた 副会長にもなってくれました 高校生になっても、私はあなたに助けられてばかりいます もう、良いんですよ 終わりにして 終わらせなければダメだと思うんです 私にとっても、あなたにとっても・・・ 私、高校を卒業したら結婚するんです お相手はあなたの知らない人。私も知らない人・・・ あなたもご存じのように、私は皆から言われるほど万能な天才ではありません 器用な人間でもありません。不器用な人間です あなたに恋をしながら、ほかの人に恋をするなんて、不器用な私にはムリなんです 結婚したら、あなたへの恋心はすべて捨てます あなたのことも、あなたとの思い出も全部捨てて、身も心もすべて、夫になるその人に捧げるつもりです …ふふ、幸せになれるかなんて私には関係ありません 私は財閥の娘ですが、単なる女に過ぎません 女ではお父様の後を継ぐこともできません 私にできることは、跡取りとなる男の子を産むことだけです それが、鷺ノ宮家の長女として産まれた私の宿命だと思っています そうですね…あなたの言うとおり時代錯誤な話です でも、時代錯誤な考えで私を振ったのはあなたですよね? ふふ、責めるようなことを言ってごめんなさい ときどき考えるんです あのとき、私の告白を受け入れてくれていたら、どんな自分になれていたのかなって 私、恋人のいる高校生活って憧れていたんですよ たぶん、昔あなたの家で読ませてもらった漫画に影響されてだと思います 読んでて良いなって思ったんです 漫画のヒロインのように、毎朝、好きな男の子を迎えに行ったり、昼休みは机を並べて一緒にお弁当を食べたり、放課後は人の目を盗んでキスしたり、それ以上のこともしたり・・・ ありふれた日常をあなたと過ごせたらなってずっと思っていたんです だけど、もう叶わなくなります 1つ私のお願いを聞いてもらえませんか? 一生に一度のお願いです 私を抱いてくれませんか? あなたに処女を捧げたいんです ほかの男性に抱かれる前に、あなたに初めてをもらって欲しいんです 冗談ではありません。冗談なんて言えません あなたに対して、私はいつだって本気なんです どんな方法を使ってでも、私はあなたに抱かれたいって思っているんです ちゅっ ・・・無理矢理キスしてごめんなさい 嫌でしたか? 良かった・・・ それじゃ、もう一度・・・ ちゅっ、ちゅっ 長めのキスしますね ちゅ、ちゅる、ちゅぱ、ちゅぱ、ちゅ 胸がぽかぽかしています もっとしたい、あなたともっとキスしたいです ちゅ、ちゅ、れろ、れろ、りゅぱ、れろ、れろ、ちゅぱ れろ、ちゅ、ちゅる、れろれろ 嬉しいです。あなたからも舌を絡めてくれるなんて もっとキスしましょう。いっぱいキスしてください れろ、ちゅぱ、れろれろ、れろ、ちゅ ちゅ、ちゅ、ちゅぱ、れろれろ、ちゅぱ ここ、大きくなっていますよね ごまかさないでください。わたし嬉しいんですよ おちんちんが大きくなってしまうのは、興奮しているから、私とシタイからなんですよね 恥ずかしがっている顔、可愛いです そういう顔もあったんですね あなたの表情や仕草は全部知っているつもりでしたが、知らないあなたがまだあったんですね 胸触ってみますか?触ったらもっと興奮しますよね? 良いに決まっています あなたにだから、触られたいんです あなたが思っているほど、私は清廉潔白ではありません。私との距離だって遠くないんですよ 今もこうしてキスをして抱き合っています。あなたに抱かれたいって思っているんです あなたさえ望めば、鷺ノ宮凛はあなたのモノになりますし、私自身あなたのモノになりたいって思っているんですよ ようやく、あなたの方から抱きしめてくれましたね すごく嬉しい そろそろ始めましょうか どうでしょうか?私の身体は? スタイルはそんなに悪くないとは思っているのですが、あなたに気に入ってもらえるかが心配で… 良かった…安心しました あなたの机に座りますね 良いんです。ここで 本音を言えば、あなたとの初めてはもっとロマンティックな場所が良かったです あなたの家か、私の家。綺麗なホテルとか 私だって女ですから、好きな人との初めては、素敵な綺麗な場所が良かったです でも、この機会を逃したら、あなたは二度と私を抱いてくれなくなる 最後だと思っているんです。あなたに抱いてもらえる、最後のチャンス ほら、見てください。私のアソコ。触られてもいないのに、もう熱くなっているんです キスだけで発情して、すごくエッチになってるんですよ あなたのおちんちんが欲しいって、求めているんです 入れてもらえませんか?…それとも、私とするのがそんなに嫌ですか? すごく大きくなっていますね。嬉しい ふふ、あなたは優しいですね。避妊は大丈夫です 今日は安全日ですから、安心してください それに、万が一があったとしても、あなたに迷惑はかけませんから 責任とってくれなんて言いません。心配しなくても大丈夫ですよ なんで…悲しそうな顔をしているの… 泣きそうな顔しているの・・・ 違う!違うんです!あなたを悲しませたかったわけじゃない 私のわがままで抱いてもらうのに、責任とか、痛みとか、あなたに感じて欲しくなくて、迷惑だって思われていても、私どうしてもあなたとの思い出が欲しくて、それで… ごめ、ごめなさい。嘘なんです。結婚するって話 距離が開いちゃって、二人っきりになれる機会がなくて 私のこと好きじゃないって知っていても、あなたのことが大好きで 卒業したら会う機会もっとなくて、今日みたいな日なんて滅多になくて あなたとの思い出が欲しくて、あなたに振り向いて欲しくて… ごめんなさい…