06_大好きなお姉様へ。
「お姉様……四葉……最後にお姉様に言いたいことがあるの」
「最初から……最後にはちゃんとお姉様に言おうと、伝えようと思っていたことなの」
「……お姉様、本当にこんなことをしてしまって……ごめんなさい」
「四葉、自分に自信がなくて……お姉様に、自分の気持ちを受け入れてもらえるかどうか、わからなくて……不安で……」
「拒絶されるのが、怖かったの……すごく怖かった……」
「それでも、それでもね? それでも、どうしようもないくらい、お姉様が好きだったの。世界で一番、お姉様を愛してるの……他には何もいらないの」
「この気持ちをどう伝えればいいか、わからなくて……でも、どうしようもなく、大好きで……結局、お姉様を、こんな風にしちゃって……」
「でも……よく考えてみたら……嫌われて、当然だよね……」
「でもね、後悔はしてないの。お姉様に言ってほしい言葉も言ってもらえたし、お姉様といっしょに気持ち良くなれたし……」
「すっごく、すっごくすっごく大切な思い出ができたから、これでよかったって思ってる
「だから……お姉様が四葉のことを嫌いになって、四葉の手の届かない、四葉が知らない遠い場所に行ったとしても……今日の思い出があれば、四葉は、大丈夫だから……」
「だから……これで、お別れになっても……大丈夫だから……。四葉、ちゃんと一人で……思い出があれば天国に……えへっ……」
「……」
「ふふっ、何でもない。四葉……何言ってるんだろうね、変な事、言っちゃった。お姉様を困らせちゃって……四葉はダメな子だね……」
「……でも……四葉……先に行って、お姉様が来るの……ずっと待ってるね。今日の思い出を胸に……ずっとずっと、お姉様が来るの……天国で待ってるから」
『……ねえ、お姉様?』
『今、安心した? それとも……四葉の想いに応えなくて後悔した?』
『四葉の想いに応えなくて、後悔したんだよね? わかるよ。四葉、ちゃんとわかっちゃう』
『大丈夫だよ? 四葉、ちゃーんとお姉様の気持ちには応えるから』
『だから……四葉は、これからもずーっとお姉様と一緒。一人でどこかに行ったりしないから』
『ずっと一緒だから……安心してね? 安心して四葉のことだけ、考えていればいいから。他のことは考えなくて、いいからね』
『嬉しい? 嬉しいよね? 四葉は凄く嬉しい』
「それじゃあ……お姉様、たくさん気持ち良くなったしお腹、空いたよね。四葉がお料理、作ってきてあげる」
「ふふっ、大丈夫だよー? ちゃーんとお姉様が好きな食べ物、全部知ってるから……期待して待っててね♪」
「何か用事があったらすぐに呼んでね。四葉、すぐに来るから。あ、でも、独りだとお姉様、寂しいかな? 寂しかったらごめんね? 四葉も寂しいからお互い様だよ?」
「……仕方ないなあ、はい、いってきますのキス」
「ちゅっ」
「それじゃあお姉様、良い子で待っててね。美味しいご飯、用意してあげるから」
『ちゃーんと、良い子で待っててね? そうしないと四葉……』
『とっても悲しくなっちゃって……お姉様にお仕置きしたくなっちゃうかもしれないから……ね?』