04_次は……お耳を心地良く。
『ふふっ、貴女は……もうどんな風に溶かされてしまうのか、想像出来ていたりするのかしら?』
『たくさん愛し合っているんだもの、やっぱりそれくらい分かって当然よね?』
『ねえ? 貴女は……どんな風に溶かされるか、分かっていますよね?』
『ほら、私に教えて下さい? あ・な・た』
「ぺろり」
『貴女は……どこをどうされてしまうのかしら?』
「ぺろり」
『ふふっ、ヒント、出しすぎてしまったかしら?』
「ぺろり」
『次は……貴女の大好きなお耳を舐めてあげるわ』
『お耳を舐めるだなんて貴女に教えて貰うまでは知らないことだったけれど……今ではとても好きな愛撫のひとつなの』
「ぺろり」
『だって、こうして貴女の可愛らしい反応をこんなに間近で見られるんですもの』
「ぺろり」
『だから……キスで熱くなった身体をどんどん熱くしながら、可愛らしい反応を私に……見せて下さい?』
「ぺろり」
『ふふっ、本当にお耳を舐めたときの反応……可愛らしくて素敵ね……』
『もっともっと可愛らしいところを見せてくれるように……次は――』
『貴女がもっと喜ぶように、お耳を舐めてあげるわ』
「ふぅっ」
『本当にお耳を舐めているときの貴女、可愛らしいわ。私まで胸が高鳴って来てしまう』
『指先で感じる貴女も大好きだけれど……唇で――舌で感じる貴女は、やっぱり別格に感じるわ』
『ねえ、貴女? 貴女も……手で、指で、私に触れていて良いのよ?』
『お耳を舐めている間……貴女も私を感じて?』
『ふふっ、貴女に触れられると嬉しくなってしまうわ』
『貴女も勿論、私に触れて……喜びに満たされているわよね』
『ほら、さっきよりもお耳を舐められているときの反応、良くなっている気がするもの
』
『遠慮せずに、私にたくさん触れて良いのよ? あ・な・た』
『ふふっ』
『私に触れている手も熱くなって来て、触れる力も少しずつ強くなってきて……』
『そんな風に触られたら……私もドキドキしてきてしまって……』
『もっともっと貴女のお耳、心地良くしてしまいたくなるわ』
『ふふっ、貴女は……こんな風にされるの、好きなのよね?』
『こんな風に……お耳の中に舌を入れられるの……大好きだものね?』
『ふふっ、これも……聴かなくても好きかどうか、分かってしまうのだけれど』
『お耳を舐められながら好きかどうか、答えて下さらないかしら』
『ちゃんと……恥ずかしそうに答えて下さるところ……見ていてあげるわ』
『ねえ、貴女? こんな風にお耳を舐められるのは、好き?』
『それとも……嫌いだったりするのかしら?』
『ほら、貴女? たっぷり私に教えて下さいな』
『ふふっ、やはり好きなのね。良かったわ』
『本当に貴女は……お耳を舐められるの、大好きなんだから』
『でも……私、ちょっとだけ思っていることがあるの』
『ねえ、貴女?』
『貴女は、どうしてお耳を舐められるのが好きなの?』
『もしかして……私に出会うより前に、こうしてお耳を舐める心地よさを、貴女に教えてあげた人がいるのかしら?』
『ふふっ、これは答えなくて結構よ? 過去は過去、大事なのは現在だから』
『でもね……貴女?』
『もし私じゃない誰かが、貴女のお耳の気持ち良さを教えたのだとしたら』
『ほんの少しだけ、妬いてしまうわ』
『ふふっ、貴女? 私のヤキモチ、伝わっているかしら?』
『貴女が私を大好きな気持ちには負けていると思うけれど』
『貴女のことが大好きなの、伝わっているかしら?』
『伝わっていなかったら……私、とても悲しいわ』
『でもそんなことは、ないわよね? ちゃんと貴女は私の気持ちに気付いて下さっているわよね?』
『伝わっていなかったら……ふふっ、どうしましょう?』
『いってらっしゃいのキスもお預けにして、お風呂も別々に入って、お布団は分けてしまおうかしら?』
『それに……こうして夜のスキンシップをするのも、お預けにしてしまうかもしれないわ』
『なんて、そんなことを言ってはみるのだけれど……』
『こうして一緒に過ごしていたら……貴女もきっとそうだと思うのだけれど……私もきっと我慢出来なくなってしまうと思うの』
『今は……貴女は私だけのものなんですからね、ふふっ』
『だから……私の気持ち、ちゃんと貴女に伝わってくれていたら嬉しいわ』
『ねえ、貴女』
「好き。大好きよ」
「こうしている時間も……とても幸せよ。あ・な・た」
『ふぅ。今日もたくさん可愛いところを見せてくれて……私もとても満足よ』
『こんなに近くで貴女の可愛いところを見ていたら私も……ドキドキしてしまうわ』
『ほら、私の吐息、こんなに熱くなっているの、伝わるでしょう?』
「ふーっ」
『ねえ、私の吐息、熱くなっているでしょう?』
『こちらのお耳でも……感じさせてあげるわ』
「ふーっ」
『ふふっ、熱くなっているの、ちゃんと伝わっていたら嬉しいわ』
「それでは……お耳だけではなく、次は……もっともっとふたりで心も身体も温かくなってしまいましょうか」
「ふふっ、身体が熱くなってしまって汗をかいてしまったら……また一緒にお風呂、入らなきゃいけないわね、貴女♪」