01_お姉様、今日も私を求めて下さるかしら?
「……お姉様、今日も一日お疲れ様」
「お姉様は今日もとても疲れていると思う。顔を見れば分かる」
「私は……影ながらお姉様を支えることしか出来ないのが悲しい。けれど、それでも出来ることは何でもしたいと思っている」
「お姉様? 今日のお風呂は、気持ち良かった? 夕飯はおいしく食べられた? 少しは日中の疲れが取れていれば嬉しいのだけれど……」
「ふふっ、それなら良かった。少しでもお姉様の役に立てたのなら、私は嬉しい」
「お姉様と出会って、私は『誰かの役に立てること』の悦びを知った」
「いいえ、『誰かの為に』ではなく、『お姉様の為に』、役立てることの悦びを知ったわ」
「私にはまだ良く分からないけれど、きっとこれは――そう、恋というものなのかもしれない」
「恋をすると、恋した相手の喜ぶ顔が見たくて仕方なくなるもの、なのでしょう? お姉様」
「私は、お姉様の悦ぶ姿の為なら、全てを捧げても良いと思っているわ」
「こんなことを言うと、またお姉様を困らせてしまう。ごめんなさい」
「でも……それ程までに……私のお姉様への想いは強い」
「……私はまだ想いの加減を知らないから、もし想いが強すぎたら注意してくれると助かる」
「そのときはちゃんと……出来るか分からないけれど、お姉様への想いを上手く調整してみせるわ」
「そんなことになったら少し寂しいけれど……お姉様には、もっと私を必要としてほしいから」
「ふふっ、私の想いは重くない、心地良いだなんて……お姉様は私を悦ばせるのが上手なのだから」
「嬉しくなって……私ももっともっとお姉様を悦ばせたくなってしまう」
「……お姉様? 今日も……お姉様を悦ばせて、良いかしら?」
「……お姉様を悦ばせる、と言いながら、私も悦びに包まれてしまうのだけれど……」
「……ねえ、お姉様? 体調や気分が乗らないのであれば断ってくれて良いのだけど……今日も、ダメ……かしら?」
「……嬉しい。断られたら私、悲しくなってしまうところだったわ」
「お姉様と肉体の距離が縮むところ、私を求めて悦びに染まるところを想像しただけで……満たされて仕方なくなってしまう」
「早く……お姉様の心も身体も満たしてあげたくなってしまう。私でお姉様をいっぱいにしたくなってしまう」
「ねえ、お姉様? 早速だけれど……今日も……お姉様と……」