Track 9

町に一個しかないショッピングセンターで買い物デート

 はー……❤  いっぱい買ったねぇ❤  もうこれでしばらくは大丈夫だな。    そしたら。欲しいものは皆買えたし。もう少ししたら帰ろっか。      んー? 靴はいいよ。あんたがくれたのがあるもん❤  はぁ。すっごい楽しかった。  バス。田舎の古い奴だって言うから『どんなのよ』って思ってたのに。  可愛かったね。  エアコン効いてるから、ずっと手ぇ繋いで乗れたし。  今も繋いでるけど。ふふふふ。  で、ね? あの……。    うん?  うん❤ お店涼しいからずっと繋いでられるね❤      へ? なんで?    あ。お手洗い。なるほどね。  そりゃ、このままじゃ行けないよね。  わかった。  じゃあ、荷物もあるしここで待ってる。  いってらっしゃい。        あ……!  よかった、やっと来た。  じゃあ、そういう事なんで、すみません。    行こ。  はぁ……あの人。しつこくて……。  一人になった途端、急に声かけてきてさぁ。  付き合ってる人、待ってるって言ったのに。  全然いなくなんないの。    ん?  大丈夫だよ。なんかされた訳じゃないし。  でも、しばらくどっか隠れてた方がいいかな。  このまま出ても、また会っちゃうかもしれないし。    へ?  あ、帰りは乗るとこずらして、行きとは違うバス停から乗ろうって事?    いいね。そうしよう。  なんか、探検って感じだね。  行こ!