トラック1:オープニング
;タイトルコール
;ボイス位置:3 耳元で
【櫛形】
「うぃすぷ。森の奥深くに隠れた癒やしの温泉、和耳湯。ちっちゃな子犬に囲まれて、極楽の時間を味わってみませんか? お兄さんの全身を、トロトロに溶かし尽くしてあげますよ?」
【櫛形】
「ふふふっ……まだまだ小さくて、ご奉仕も未熟な私達ですけど……舐めることだけは大好きなんです。ですから……ふふっ、どうかいっぱい、熱くてくすぐったい気持ち良さを堪能してくださいね?」
/SE:森の音
/SE:箒で地面をはく音
;ボイス位置:1 正面で普通に会話
【櫛形】
「ふんふーん……ふふふーん……ふんふん、ふーん……。……あ、ふふっ、珍しい。こんな森の奥深くで、男の人と出会うなんて。こんにちは、どうかされましたか?」
【櫛形】
「もしかして、道に迷ってしまって、ここに辿り着いた……とか、そんな感じだったりします? だとしたら、ちょっと危ないですよ? この辺りは、ちょっと怖い動物さんがわんさか出てきますから」
【櫛形】
「日が暮れる前に戻ることをオススメします。ほら、格好だって、野宿するにはあまりにも心もとないですし。今来た道を真っ直ぐ戻って、道なりに進んで、沢に沿って歩いていけば、すぐに……」
【櫛形】
「……あ、あれ? 迷い込んだってわけではなさそうですね……。だとしたら、どうしてこんなところまで……。……あ、もしかしてお兄さん……旅館に泊まりに来てくれた方ですか?」
【櫛形】
「わ、わ、だとしたらごめんなさい。あの、お客さんなんて本当に久しぶりで。むしろもうずっと来ないんじゃないかなーって覚悟してたくらいで……うぅ、失礼なこと言っちゃったぁ……」
【櫛形】
「あ、あの……この旅館のこと、どこで聞きましたか? あまり宣伝とか、そういうのは全くやってないんですよね。むしろ、ひっそり、細々やってるのが丁度いいくらいで……」
【櫛形】
「あ……もしかして、あれですか? えーっと……い、いんたねっと? でしたっけ? お兄さんの世界では、そういうものがあるんですよね? よく分からないけど、とりあえずなんでも見つかる本みたいなもの」
【櫛形】
「そこでお知りになったんでしょうか? ……あぁ、やっぱりそうなんですね。んー……まぁ、そういうことなら、仕方ないなーと思うしかないのかな……」
【櫛形】
「あっ、いえ別にお兄さんが悪いとか、そういうことではないんですよ? ただちょっと、いきなり過ぎたのと、誰かが来てくれたことが本当に久しぶりだったので……」
【櫛形】
「ん……ふふっ、ちょっと驚いちゃいましたけど、嬉しいのは本当です。はい、お客さんなのであれば、しっかりとおもてなしをさせて頂きます」
【櫛形】
「美味しいご飯もありますし、お布団だってふかふか。夜はとっても静かで、きっと過ごしやすいはずです。……っと、その前に、自己紹介が先でしたね」
【櫛形】
「ふふっ、私……旅館、和耳湯の女将を努めています、櫛形といいます。至らない部分もあると思いますけど、お兄さんに気分良く宿泊して貰えるよう、誠心誠意尽くさせて頂きますね?」
【櫛形】
「あ、他にも女将はいるんですよ? みんな私より可愛い子ばっかりです。ですので、きっとお兄さんに気に入って貰えるかと思います、んふふっ」
【櫛形】
「細かい紹介は、旅館の中で話しますね? お過ごし方についても、その時に。……それでは、旅館にご案内します。ふふっ……ここに来るまで大変だったでしょう? どうか旅館の方では、ごゆるりとくつろいでいってくださいね?」
/時間経過
/SE:ドアを開ける音
【櫛形】
「さ、どうぞどうぞ。ちょっと狭いかもしれませんけど、どうか遠慮することなく入っちゃってください。みんなー、久しぶりのお客さんが来たよー」
;ボイス位置:1 正面で普通に会話
【愛宕】
「え、お客さん? ……わぁっ、ほ、本当だ。しかも男の人! わーすごーい、久しぶりに見たかも。わぁー、へぇー……」
;ボイス位置:1 正面で普通に会話
【稲叢】
「わぁぁ……ふふっ、本当に久しぶりだねー。最後に来たお客さんが数年前で……。しかも男の人ってなると……んー、もう覚えてないくらい前だもんねー」
;ボイス位置:1 正面で普通に会話
【磐梯】
「わはっ、お客さんが男で、しかも若い! ふふ、それに……ふんふん、中々の美形だし。櫛形ってば大物釣っちゃったじゃーん。今日はご馳走を振る舞ってあげないとねー」
【櫛形】
「ちょ、ちょっと、釣ったとか言わないでよ、失礼でしょー? んもう。……あ、あはは、すみません、騒がしくて……。ほ、ほら、みんな自己紹介して」
【磐梯】
「はーい、んじゃあたしからー。ここの女将をやってる、磐梯っていいまーす。ちなみに男の人大好きなので、すっごくラッキーって思ってまーす。ふふ、よろしくおねがいしますねー?」
【稲叢】
「私は稲叢といいます。お兄さんが幸せに、ゆったりとここでお過ごし頂けるよう、色々とお世話させて頂きますね?」
【愛宕】
「えっと、愛宕っていいます。男性の方をおもてなしするのは、本当に久しぶりで……。上手く出来るかどうか、ちょっと不安ですけど……。え、えっと……とにかく頑張ります! はい!」
【櫛形】
「……あ、ほら、時雨ちゃんも自己紹介しないと。黙ったままだとお兄さん困っちゃうでしょ?」
;ボイス位置:1 正面で普通に会話
【時雨】
「私も……? ん……女将の時雨です。よろしくお願いします」
【櫛形】
「そ、それだけ? もうちょっと色々お話した方がいいと思うんだけど……」
【時雨】
「いいよ。そもそも、私からお話することなんて特に無いし」
【櫛形】
「んもう……お客さんには愛想よくっていつも言ってるのに……。……あ、あはは、ごめんなさい。その、ちょっと無愛想ですけど、悪い子ではないんですよ? お仕事もちゃんと出来ますし」
【稲叢】
「それでそれで、お兄さんは何日泊まってくれるんですかー? 2日? 3日? それとも、もっと長く宿泊して貰えたりするんですかー?」
【磐梯】
「いやいや、それよりも気になることがあるでしょ。ほら、私達のこれ。ふふっ、お兄さん、最初はびっくりしちゃったんじゃないですかー? 頭に生えてる、この犬耳、んふふっ」
【愛宕】
「あ、そういえばそうだよね……。だってほら、普通の人には生えてないって聞いてるし……。実際、お兄さんの頭にもないし……。あの……こういうの見ても、変だと思っちゃったりしませんか……?」
【櫛形】
「あ……そ、そういえばまだ言ってませんでしたね……。すみません、説明が遅れちゃって。えーっと……なんていったらいいのかな……。私達って、その……いわゆる、この周辺の土地を守る存在みたいなものでして……」
【稲叢】
「ふふっ、犬の神様、と言ったほうが分かりやすいかもしれませんね。山に住んでる動物達が、人里に降りて悪さをしないよう、優しく見守って……」
【稲叢】
「そして、人間たちが山の中を荒らさないよう注意する……。ふふ、神様って大きい言葉を使っちゃってますけど、そんなに難しいことはしてなかったりするんですよね、あははー」
【愛宕】
「この旅館は、その……境界線みたいなものでして……。ここから奥は、ちょっと怖い動物たちがいるから行ってはいけませんよーって注意するために建てたんです」
【櫛形】
「あとは単純に、迷い込んだ人を保護するため……って感じですね。まぁ最近だと、こんなところまで来る人が滅多にいなくなったので、私達の家みたいなことになってましたけど……」
【愛宕】
「ふふふっ……久しぶりに来てくれたのがお兄さんなんです。見た感じ、あまり悪い人にも見えませんし……。ふふっ、いっぱい、いーっぱいおもてなしをしちゃいますね?」
【磐梯】
「そーそー。動物たちをいじめる人には見えないし、それに若くてそこそこかっこいいし、んふふっ。一泊なんて言わず、何日でも休んでくれていいですからねー? ふふふっ」
【愛宕】
「でも、お兄さんは森に迷い込んで来たわけではなく、純粋にご宿泊をしに来てくれたんですよね? ふふっ、それでは、旅館ではどうお過ごしになりますか?」
【愛宕】
「美味しいご飯、あっつい温泉、そしてふかふかのお布団。もしお疲れでしたら、ゆったり過ごすことをおすすめしますよー? ふふっ。ねぇ時雨ちゃん、お部屋の方はちゃんとお掃除しているんだよね?」
【時雨】
「うん、お客さんは滅多に来ないけど、いつ来てもいいように、常に綺麗にしておくっていうのが決まり。だから隅々までお掃除してある」
【愛宕】
「ふふっ、だったら大丈夫だねー。お兄さんのお好きなようにしちゃってください。もしご用がある時は、いつでも私達を呼んでくれちゃって構いませんし」
【愛宕】
「もしお暇を持て余すようなことがあれば……ふふっ、私達がお相手しますよ? お話しの相手になってもいいですし、それに……ふふっ、ささやかながら、お疲れになったお身体を癒すようなことも出来ますから、ふふふっ……」
【磐梯】
「あ、はいはーい、それ私がやりたーい! ふふっ、私そういうの得意だし、大好きだし。ふふーん、こんな寂しい場所に住んでても、ちゃーんと知ってるんですよー? お兄さんみたいな大人が、どんなことされたら喜んでくれるのか、んふふー」
【櫛形】
「駄目だよ磐梯ちゃん。そういうのは、全員で、順番にこなしていかないと。一人に偏っちゃったらだーめ。お兄さんだってつまらないでしょー?」
【時雨】
「全員って……もしかして私も? いいよ、遠慮する。そういうの向いてないし」
【稲叢】
「ふふ、そういうこと言わない。向いてる向いてない関係なく、やるといったらちゃんとやらないと。時雨ちゃんだって、ちゃあんとお勉強してきたでしょ?」
【時雨】
「ん……勉強はした。だけど、実際にやるのは初めて。上手く出来るかどうか、あんまり自信がない」
【櫛形】
「でもいつかはやらないといけないよ? こんな優しそうなお客さんが次に来るのなんて、いつになるかどうか分からないし。ふふっ、だからやってみよ? 愛宕ちゃんもいいよね?」
【愛宕】
「う……うん、やってみたい……かも……。こういう時のために、色々勉強してきたんだし……。せっかく来てくれたんだから、お兄さんには喜んでもらいたいから……」
【櫛形】
「ふふっ、じゃあ決定ってことで。……というか、勝手に決めちゃいましたけど、お兄さんもそれでいいですよね? どうせだったら、気分良く泊まりたいはずですし、んふふっ」
【稲叢】
「安心してください、なんにも難しいことはしませんよ? お兄さんは、ただゆったりと過ごして貰うだけで構いません。あとは私達から動いて、お兄さんの心と身体を、いーっぱい癒やしちゃいます」
【磐梯】
「あはっ、逆にその気持ち良さに耐えられるかどうかっていう問題はありますけどねー、んふふっ。きっとお兄さんの想像を超えちゃうこと、いーっぱいしちゃいますよー? えへへっ」
【櫛形】
「お兄さんが素敵な時間を過ごせるよう、女将一堂でいっぱいご奉仕します。ですから……当旅館ならではのおもてなし、どうか存分に味わっちゃってくださいね? ふふっ」