Track 7

Track7 すみとおねんね(安眠パート)

;以降、全てウィスパーでお願いします ;7/左 【すみ】「ん……」 ;SE 布団にもぐる ;環境音 F.I. 【すみ】「ああ、布団にもぐると――うう…… 今日一日はりきりすぎてしまっておったことを、なにより体が伝えてくれるの」 【すみ】「……なんたる疲労、なんたる眠さじゃ――ぅ――(小あくび)…… これは……明日の朝までぐっすりいってしまうやもしれぬ」 【すみ】「えみと夏葉はおでかけのまま有島家にお泊りするゆえ…… 夫婦水入らずの夜を、朝までじっくり――とも内心思うておったのじゃが」 【すみ】「(呼吸音)(呼吸音)――ふふっ。 朝までぐっすり、お互いの鼓動を、寝息をただ楽しんで熟睡するのも、とても上等な『夫婦水入らずの夜』の過ごし方には違いない」 【すみ】「なれば、の? それをより深く堪能するため――」 ;SE 身じろぎ ;7/左(密着・囁き) 【すみ】「手をつないでもかまわぬか。 もしもお主の眠りを邪魔せぬのであれば」 ;7/左(密着まま) 【すみ】「(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)――ああ。なればそういたそう。 ……あたたかじゃの。あたたかなれど、節くれだって、少し硬い。大人の男の、頼もしい手じゃ」 【すみ】「…………結ばれるまえ、結ばれてのち。夫婦となるまえ。夫婦となって。いったいいくつの夜をこうして、お主とすごしているのであろうの」 【すみ】「わらわは、家守。お主の家を――お主自身をさいわいにするそのためだけに在るあやかし。 例え結ばれず、例え夫婦になれずとも、ずっとお主を見守っておったでことには間違いないが――」 【すみ】「……結ばれて、夫婦になれて。 わらわ自身が、これほどのさいわいにつつんでもらえた。 夫婦になって、家族が増える……そのさいわいが彼程に大きなものであるとは、わらわは、夢にもおもうてなかった」 【すみ】「……全て、お主のおかげじゃ。 いまさらであるし、照れくさくもある。じゃが、の――」 ;7/左(耳打ち・囁き) 【すみ】「わらわを妻としてくれて。わらわと家庭を築いてくれて。 本当に――本当にありがとう、の」 ;7/左(密着まま) 【すみ】「(呼吸音)(呼吸音)――うふふっ、お互いさまなら幸いなことじゃ。 お主にとっても、わらわにとっても、夏葉にとっても、えみにとっても」 【すみ】「………………。 ……………………」 【すみ】「……えみは――次の春に学園の少等部に入園する。 えみを授かり、それだけの時間が過ぎたということになるが―― 振り返れば、ほんの一瞬のこととも思える」 【すみ】「なればこの先、えみが中等部に進み、高等部に進み―― そうしていつか――(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)――ああ、いや。 先走りすぎか」 【すみ】「未来のことなぞ誰にもわからぬ。 と、申すか……いつであったか、七面頬(ななつらお)――なながぽつりと申しておったが」 【すみ】「あのひめみやの申すとおりに、運命(さだめ)とは、定まったおらぬものらしい。 自ら望み、望んだ未来に命を運ぶ―― そうした運命(さだめ)を、人のみならず、あやかしも送ることが叶うらしい」 【すみ】「ななは、実際、左様に望み叶えたと……。 あの無口なカミが、なにゆえであろうの。 ぽつりとわらわに聞かせてくれた」 【すみ】「で、あるのなら……(呼吸音)――運んでほしいの。 お主とわらわに、縁(えにし)をくれた全ての者が――」 【すみ】「えみも、夏葉も、有島ありすも、菜穂子殿も、尚武殿も。 とおこも、ちまも、めっかいも。 滝女郎も左右女郎も、七面頬もひめみやも――ご開祖ちゃんなるひめみやも、村長も、厳じぃも、他の博師も――みんな、みんなが」 【すみ】「それぞれの望む未来へと、それぞれの命をきっと、運んでいってほしいものじゃ」 【すみ】「無論、お主の望む未来を、わらわも望む。 それがどのような未来であろうと、手をはなさずに……ぉ――(微笑混じりにあくびを見まもる)」 【すみ】「ふふっ、野暮な繰り言を申してしもうたの。 いまのお主が望む未来は、ただただ穏やかな眠りであると決まっておるのに」 【すみ】「なれば、落ちよう。ともに眠りの奥底へ。 そしてきっと、夢の中でも――ん……ぁ――(大あくび)」 【すみ】「んむ……おしゃべりが、すぎた、ようじゃの…… わらわも、急に……眠気が……つよく…………ん――」 【すみ】「ゆえに、の――わらわの、だんなさま―― 眠りに、ふたり、おちてしまう、まえ―― おやすみの、ための、くちづけを――――ぁ」 【すみ】「(短いけれど、深く甘いキス)」 【すみ】「……ん……。これで今宵のわらわの唇は、仕事おさめじゃ」 【すみ】「なれば、眠ろう。『おやすみなさい』」 【すみ】「話の、つづきは――ふぁ――夢の、中でも―― あるいは――めざめた――あとに……でも…………」 【すみ】「ん……ふ――ふぁ――ん……」 【すみ】「んむ……(浅い寝息x4)」 【すみ】「(浅い寝息x4)」 【すみ】「(寝入りつつある寝息x4)」 【すみ】「(寝入りつつある寝息x4)」 【すみ】「(穏やかな寝息x4)」 【すみ】「(穏やかな寝息x4)」 【すみ】「(熟睡寝息x4)」 【すみ】「(熟睡寝息x4)」