Track6 すみの耳もみと耳かきと(左耳耳かきパート)
;環境音 F.I.
;7/左(膝枕)
【すみ】「さてさて、左も耳もみからじゃの。
ん……(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)――
ふぅむ。今度は少しだけ強めるか」
【すみ】「もし痛かったら、すぐにわらわに言うのじゃぞ?
さすればゆるゆるやわやわと――ふふっ」
;7/左 (耳打ち・ささやき)
【すみ】「お耳もたっぷり、赤子のごとくに甘やかしてやるゆえ、の」
;7/左
【すみ】「では、耳たぶから。
引っ張るように、少ぉし強めに――
ん……」
;SE 耳もみ (継続)
【すみ】「もみもみ、ぎゅうぎゅう――(呼吸音)(呼吸音)――
ひっぱって――(呼吸音)――もんで――(呼吸音)――
ああ――和裁……(呼吸音)(呼吸音)――
和裁、は――(呼吸音)――あれじゃ――(呼吸音)」
【すみ】「洋服を縫う――(呼吸音)――針仕事が――(呼吸音)――
洋裁、で――(呼吸音)(呼吸音)――
和服を縫う――針仕事が――(呼吸音)――
和裁、じゃの――(呼吸音)(呼吸音)」
【すみ】「有島、ありすは――(呼吸音)(呼吸音)――
見よう、見まねで――(呼吸音)(呼吸音)――
自分の、浴衣を――(呼吸音)(呼吸音)――
こしらえてしまう――(呼吸音)――くらいで、あるが――(呼吸音)――っと――」
;SE stop
【すみ】「耳の外側はこれでほぐせたかの。
(呼吸音)(呼吸音)――なれば、耳の内側に指を入れてもむゆえ、
しばし、おしゃべりはお休みじゃ」
【すみ】「ゆるゆるまいるぞ? そっと、そーっと」
;SE 耳穴直接マッサージ(継続)
;耳栓状態になるので、ボイスにエフェクトお願いします
【すみ】「(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)――」
;ひとりごと。小声
【すみ】「有島、ありすは――(呼吸音)(呼吸音)――
和裁を、わらわに――(呼吸音)――教わりたい、と――(呼吸音)――
あれは、あるいは……(呼吸音)(呼吸音)――
わらわの、考えすぎかもしれぬが……(呼吸音)(呼吸音)」
【すみ】「わらわが、借りを――(呼吸音)(呼吸音)――
つくった、などと――(呼吸音)(呼吸音)――
考えぬでも、よいように――(呼吸音)(呼吸音)――
いや……(呼吸音)――うむ――(呼吸音)――っと!」
;SE stop
;一人ごと解除
【すみ】「どうじゃ、耳穴もほぐれたかの。
(呼吸音)(呼吸音)……もしもなにかが漏れ聞こえていたとして、
気にするほどのこともない」
【すみ】「あれは――なんじゃ。ただぶつぶつと……
こころに浮かぶよしなしごとが、口からこぼれてしもうただけじゃ」
【すみ】「それより、耳かきを仕上げてしまおう。
お主も随分ねむたそうじゃし――ふふっ」
;7/左 (耳打ち・囁き)
【すみ】「わらわも、の?
実をもうせば、眠気に誘われはじめておる」
;7/左
【すみ】「ゆえ、耳かきがおわったら、ひとまずは寝て……
(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)。うむ、じゃの。
そのまま朝まで眠るようならそれでよし。
空腹で起きるのであれば、そのときなにかをこしらえようぞ」
【すみ】「そうときまれば、耳かきの続きじゃ。
全てをまかせ、ただただお主はくつろぐがよい」
;SE 耳かき(浅・継続)
【すみ】「(呼吸音)(呼吸音)――(呼吸音)(呼吸音)――」
【すみ】「で、の――(呼吸音)(呼吸音)――
有島ありすの――(呼吸音)(呼吸音)――
和裁の、話の――(呼吸音)――続きじゃが――(呼吸音)――
さっきも、少し――(呼吸音)――話したように――(呼吸音)」
【すみ】「有島、ありすは――(呼吸音)(呼吸音)――
浴衣程度、なら――(呼吸音)(呼吸音)――
洋裁の技法で――(呼吸音)(呼吸音)――
こしらえる、ゆえ――(呼吸音)(呼吸音)」
【すみ】「わざわざ、わらわに――(呼吸音)(呼吸音)――
和裁を、習う――(呼吸音)(呼吸音)――
理由が、とんと――(呼吸音)(呼吸音)――
わらわには――(呼吸音)――思い当たらぬ――(呼吸音)」
;SE stop
;SE ティッシュで耳かき拭き
【すみ】「あるいは夏葉あたりの方が、思い当たるものかもしれんが……っと」
;7/左 (ふきかけ)
【すみ】「(ふーーーーーーーーーーーっ。ふーー。ふっ!)」
【すみ】「……(呼吸音)(呼吸音)――うむ。
浅いところはこれでよしじゃの。
なれば、深いところへまいろう」
;SE 耳かき(深・継続)
【すみ】「こちらも、やはり――(呼吸音)(呼吸音)――
ぽつり、ぽつりと――(呼吸音)(呼吸音)――
大物、が――(呼吸音)(呼吸音)――
見え隠れ、して――(呼吸音)(呼吸音)――」
【すみ】「ん……(呼吸音)(呼吸音)――
と――(呼吸音)(呼吸音)――
ああ――夏葉が――(呼吸音)(呼吸音)――
確かに以前――(呼吸音)――そのような――(呼吸音)」
【すみ】「……わらわとお主の――(呼吸音)――結婚、式は――(呼吸音)
和装も、和装――(呼吸音)(呼吸音)――
紋付き羽織袴に――(呼吸音)(呼吸音)――
白無垢――(呼吸音)――文金、高島田の――(呼吸音)――」
;SE stop
;SE ティッシュで耳かき拭き
;SE 耳かき(深・継続)
【すみ】「絵に描いた、ような――(呼吸音)(呼吸音)――
和式の、結婚式じゃった――(呼吸音)(呼吸音)――
夏葉が、それに憧れたと――(呼吸音)(呼吸音)――
なるほど、たしかに――(呼吸音)――申しておった――(呼吸音)」
【すみ】「もしも、有島ありすもそれを――(呼吸音)(呼吸音)――
夏葉に、聞いていたのなら――(呼吸音)(呼吸音)――
白無垢を――(呼吸音)――手縫い、するため――(呼吸音)――
和裁を、習う……(呼吸音)――のも――(呼吸音)」
【すみ】「理屈と、しては――(呼吸音)(呼吸音)――
ありえぬ、話と――(呼吸音)(呼吸音)――
一笑に伏せぬ――(呼吸音)(呼吸音)――
気も、するが――(呼吸音)(呼吸音)――」
;SE stop
;SE ティッシュで耳かき拭き
【すみ】「しかし……ああ、いや」
【すみ】「『お隣さん』なぞではないの。有島ありすも、有島家も。
わらわにとってはかの人々も、もはや家族と等しく思える。
有島ありすにもしもいつしか、
どこかに嫁ぐ日が来るとして――」
【すみ】「(穏やかな吐息)――うむ。
わらわとて、どのようなものでも縫うてやるの。
わらわが縫った花嫁衣装を有島ありすが望むなら、
洋裁でもなんでも習い、夏葉とふたりで、きっと鮮やかに縫い上げようぞ」
;SE 耳かき(深・継続)
【すみ】「そう考えると――(呼吸音)(呼吸音)――
いつの間に、じゃな――(呼吸音)(呼吸音)――
この家も――ものべのも――(呼吸音)(呼吸音)――
ずいぶんにぎやかに――(呼吸音)――なったものじゃ――(呼吸音)」
【すみ】「お主の父が、母が逝き――(呼吸音)(呼吸音)――
お主と夏葉が――(呼吸音)――茂伸を去り――(呼吸音)――
あのボロ傘と取り残されて――(呼吸音)(呼吸音)――
消えてしまうかともおもうたが――(呼吸音)(呼吸音)――」
【すみ】「お主が戻り――(呼吸音)(呼吸音)――
夏葉が戻り――(呼吸音)(呼吸音)――
えみを授かり――(呼吸音)(呼吸音)――
とおこまでもが――(呼吸音)――家族となって――(呼吸音)」
;SE stop
;SE ティッシュで耳かき拭き
;SE 耳かき(深・継続)
【すみ】「いまが、一番――(呼吸音)(呼吸音)――
にぎやかなのか――(呼吸音)(呼吸音)――
それともこの先――(呼吸音)(呼吸音)――
もっと、にぎやかな――(呼吸音)――ことと、なるのか――」
【すみ】「わらわには――想像さえも――(呼吸音)(呼吸音)――
つかぬ、ことじゃが――(呼吸音)(呼吸音)――
どのような、未来に、この先――(呼吸音)(呼吸音)――
なろうとも――(呼吸音)――の」
;7/左 (ふきかけ)
【すみ】「(ふーーーーーーーーーーーーーーーっ)」
;7/左 (耳打ち・ささやき)
【すみ】「わらわは常に、変わらずお主とともにある」
;7/左
【すみ】「ゆえ、なにがあろうと――と――ぉ――おお――
(あくびを見守る息)」
【すみ】「なんじゃ、わらわが真面目な話をしようとしたとたんに大あくび。
ふふっ、それほどまでにここちよかったのじゃの。なによりじゃ」
【すみ】「と、申すか――ふぁ――ぁ――(あくび)
んむ……わらわにもどっと、疲れがまわってきてしもうた」
【すみ】「布団をしいて、横に……(呼吸音)(呼吸音)――うむ、じゃの」
【すみ】「なればふたりで、一つのとこを、仲良く手早くしつらえようぞ」
;環境音 F.O.