■トラック1『王との謁見~とある僧侶の物語~』
//SE 重い扉を開く
//SE 足音
//ダミーヘッド位置・9(正面・遠い)
【僧侶ちゃん】
「お初お目にかかります、王様。
私は南西の小さな街で孤児院を営み、僧侶として神に仕えております」
【僧侶ちゃん】
「この度は映えあるお目通りの機会を頂き、誠に光栄です。
よろしければお尋ねしたいのですが……」
【僧侶ちゃん】
「此度の『癒やし競技会』で優勝したら、
王直属のヒーラーになれるというのは、誠なのでしょうか?」
【僧侶ちゃん】
「王直属のヒーラーになれば、莫大な富がいただける……というのも、誠なのでしょうか?」
【僧侶ちゃん】
「いえ……王様を疑っているわけではないのです。
ただ、私は……どうしてもお金が必要で…………」
【僧侶ちゃん】
「王様に最も気持ち良い『癒やし』をできた者が優勝する、癒やし競技会……。
私、一生懸命頑張って王様を気持ちよくして、絶対に優勝しますわ」
【僧侶ちゃん】
「殿方と……二人きりでお部屋にいるというのが初めてで……、
ほんの少しだけ、緊張はしているのですが……ぇへ」
【僧侶ちゃん】
「それにしても、王様……本当にお疲れのお顔をしています。
国中の施術師をもってしてでも、王様の疲れを取ることはできなかったのですね」
*正面 近づきながら
【僧侶ちゃん】
「おかわいそうに……。とってもお辛いでしょう……?」
【僧侶ちゃん】
「王様。……どうか、私にいっぱい甘えてくださいませ。
競技に優勝したい気持ちはありますが……同時に、心の底からあなた様を癒やしてあげたいです」
【僧侶ちゃん】
「…………きょ、今日は……王様に私のすべてを捧げる覚悟で来ておりますので…………」
【僧侶ちゃん】
「それでは、ベッドに横になって頂けますか? 力を抜いて……リラックスして…………」
//声 ささやき
【僧侶ちゃん】
「すぅー……(息を吸う)。ふぅーーー…………(息を吐く)。……ふふ」
//声 ささやき
【僧侶ちゃん】
「身も心も……とろとろに気持ちよくなりましょうね…………王様…………」