■トラック1『ようこそ、夢月邸へ』
//SE ごーん、ごーんという重めの鐘の音(西洋風)
//五秒ほど間を開けてから
//アン ダミーヘッド位置・7(左・近い)
//ゆず ダミーヘッド位置・3(右・近い)
//声 ささやき
//声 同時
【ゆず】
「こんばんは、おにいさん」
【アン】
「こんばんは、おにいさま♪」
//同時 ここまで
//声 ささやき
【ゆず】
「あなたは今、真っ暗な地面に立ってます。
遠くにアカリの灯っているお屋敷が見えますね」
//声 ささやき
【アン】
「ふふ、怖がってるのかしら? 緊張してる? ふふっ。
大丈夫だわ。な~んにも心配することないの」
//声 ささやき
【ゆず】
「あれは夢と月の間にあるマッサージ屋さん、夢月邸。
今からお主はお客さんとなって、私達にお世話されるんです」
【アン】
「さあ、行きましょ、行きましょ、お客様♪
おててをつないで、ぎゅってくっつきながら♪」
【ゆず】
「ゆずちゃん、初っ端から甘え過ぎです。
お客様、戸惑っているじゃないですか」
【アン】
「だってしょうがないのだわ! だってずっと待ってたんだもの!
お兄様に会って、こうして……匂いを嗅いだり、触りっこするのを♪」
【ゆず】
「落ち着いてください。お兄さんは、まだただのお客様なんですよ」
【アン】
「は~い♪ それより、アンもお客様とお手手つなぎましょ。
三人で、仲良くぎゅ~するの♪」
【ゆず】
「…………わ、私は……遠慮します。別に良いです」
【アン】
「素直じゃないのだわ……。まあいいわ。
じゃ行きましょ、お兄様♪」
//SE 足音(BGS)
//3秒ほど開けてから
【ゆず】
「あなたは今、夢の中にいます」
【アン】
「夢の中で私にお世話されて……安らかさと穏やかさを得るのだわ♪」
【ゆず】
「でも、そのかわりにぃ…………」
【アン】
「お代として……お兄様の大事なもの、貰っちゃうね」
//足音停止
//SE 木製のドアが開く『きぃ~』という音
//SE カウベル
【ゆず】
「いらっしゃいませ、癒やされどころ・夢月邸へ」
【アン】
「今日は、私達とい~っぱい、気持ちよくなりましょうね♪」