プロローグ。りいこの自己紹介
;1/前
【りいこ】「蓄音レヱル
~頭部鉄路(とうぶてつろ)三勢崎線(みせざきせん)5号機関車(ごごうきかんしゃ)専用レイルロオド りいこ~。りいこの自己紹介~」
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;環境音 室内空調
;リノリウム床の事務所内
;りいこはロングブーツ
;SE りいこ足音 ;13/後遠→;5/後
;13/後遠→;5/後 ヒソヒソ声
【りいこ】
「ぬきあし さしあし しのびあし~
ぬきあし さしあし しのびあし~ えへへ」
;5/後
【りいこ】
「だーーーーれだ!
――(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)」
【りいこ】
「って、え!? マスター、わからないの。
わからないなんておかしいよ。
だってりぃ――あうっ、名前いいそうになっちゃった」
【りいこ】
「んん、よく聞こえてないのかな。
なら――あ、そうだ!!」
【りいこ】
「マスターにヘッドホンかイヤホンつけちゃお。
ええと――ええっと――
(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)――
ああ、あった! これでいいや! えいっ!」
;SE 耳になにか装着系のガサゴソ音
【りいこ】
「これでよーーーく聞こえるはずだよね――えへへ」
;3/右 (接近囁き)
【りいこ】「聞こえるよね、マスター。
この声だよー。この声に、聞き覚えあるよねー
(ふーーーーーーーーーっ)」
;7/左
【りいこ】「左のお耳の方が聞きやすいかな。
この声だよー。
マスターと一緒に毎日毎日乗務している、
とぶてつの、5号機関車のレイルロオドの声だよー」
;7/左→;5/後→;3/右
【りいこ】「あれれれれれれぇーーーーーーーー?
どうしてお返事くれないのかなぁ」
;3/右
【りいこ】「って、マスターひょっとして居眠りしちゃってたりとか、お口になにかものはいってたりとか……(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)」
;1/前
【りいこ】「あははっ! なぁんだ。よかったー!
安心したー。そうだよね、マスターがりいこのことわからなくなっちゃうなんて、あるわけないよねー」
【りいこ】「もしかしてマスターが記憶喪失とかになっちゃってて、りいこ、
『はじめまして。りいこは、マスターと一緒に毎日乗務をしている、頭部鉄路5号機関車専用レイルロオドのりいこだよ』とか、自己紹介からはじめなくっちゃいけなくなるのかとおもっちゃったー」
;7/左
【りいこ】「じゃあじゃあマスター、当然ちゃんと覚えてるよね。
今日のりいことの、一緒に遊びにいってくれる約束――(呼吸音)(呼吸音)」
;1/前
【りいこ】「えへへっ! やったぁ!!
っていっても――新聞記者のインタビューだっけ?
それが最初に入っちゃったのは、ちょっと時間、もったいないなぁって気もするけど」
【りいこ】「けどけど、それもマスターと一緒だから、ま、いいよね!
それに待ち合わせ場所もぽんぽこ寺だし。
りいこ、ぽんぽこ寺いかなくちゃって思ってたから、ちょうどよかったー」
【りいこ】「って、りいこそれで呼びにきたんだった!
そういうわけで、待ち合わせ前にちょこっと用事すませたいから、少し早くでたいんだけど――
(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)」
【りいこ】「えへへ、ありがと! じゃ、りいこ――」
;SE 大きな足音一歩
;9/前遠
【りいこ】「先に外いってまってるね!
支度ができたら、すぐきてねー!」
【りいこ】「りいこ、いいこにして待ってるからーーーー!!!」
;環境音 F.O.