Track 2

ぽんぽこ寺でお守り購入と音探しの始まり

;タイトルコール ;1/前 【りいこ】「蓄音レヱル ~頭部鉄路(とうぶてつろ)三勢崎線(みせざきせん)5号機関車(ごごうきかんしゃ)専用レイルロオド りいこ~」 ;環境音(F.I.) ;使用環境音:茂林寺境内環境音.wav ;足元は濡れた砂利 ;りいこは革のロングブーツ ;SE りいこ、小走りの足音(数歩) ;1/前 (マイクに背中向けて) 【りいこ】「あ! 張り紙。『ご用の方は、この鐘を三回鳴らしてください。 ぽんぽこ寺』だって」 ;1/前 (マイクの方に振り返って) 【りいこ】「ね。マスター。 この鐘、りいこが鳴らしても平気だよね―― (呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)。 えへへ、じゃ、鳴らすね! よいしょ!」 ;効果音 鐘*3 ;(茂林寺の鐘から切り出してご製作ください) ;1/前 (マイクに背中向け) 【りいこ】「あ、結構いい音――って、わ! <:SE 事務所のガラス戸開き> そか、この鐘、建物の中にいる人への合図なんだ」 【りいこ】「あ、こんにちわ、ぽんぽこ寺のお姉さん。 あのね、りいこね、『おたぬきお守り』がほしいの」 【りいこ】「……前にマスターから買ってもらったやつ。 こないだ御一夜(おひとよ)に旅行にいったときなくしちゃって、だから――(呼吸音)――あ、うん。 500円だねー、えっと」 ;SE りいこ、お財布をごそごそ ;小銭じゃらー 【りいこ】「これ、500円玉一枚と、100円玉5枚で、千円。 だから、おたぬきおまもり、ふたつちょうだい」 ;りいこ、お守りをふたつ受け取る ;1/前 (マイク向き) 【りいこ】「えへへ、ひとつはりいこので、ポッケにしまって―― <;SE ポッケがさごそ> (呼吸音)(呼吸音)」 【りいこ】「それで! はい! もうひとつはマスターにだよ。 前にプレゼントしてもらったから、おかえしー。 それにりいこ、マスターとおそろい、うれしいから!」 【りいこ】「ね、ね! せっかくおまもりおそろいになったんだしさ。 これから一緒に――(呼吸音)(呼吸音)―― あ、そうだ、ダメだったんだ。新聞記者さんと待ち合わせなんだったっけ」 ;3/右 【りいこ】「(うんざりとした長い溜息)」 【りいこ】「え あ…… (呼吸音) うん。あのね りいこ」 【りいこ】「ええと――(左右きょろきょろ見回しながらニュアンス) ……新聞記者さん、もうすぐくるんでしょ だから――あ、そうだ、マスター、耳かして」 ;3/右 接近囁き 【りいこ】「りいこ、本当はインタビューなんてうけたくないの。 お仕事のあとマスターと遊んでもらえるはずだったのに、急にインタビューなんてはなしになって」 ;3/右 【りいこ】「けど、ね。えへへへへっ! マスターが、 『なんでもひとつりいこの言うこと聞いてたげる』っていってくれたから、インタビュー、受けてもいいなって気になったんだよ」 【りいこ】「それでも……(呼吸音)(呼吸音)―― あんまり待たされちゃうようだとやっぱり、 どんどん面倒っていう気分がふくらんできちゃって―――あ!」 ;3/右 接近囁き 【りいこ】「来たっぽい。きっとあのひと」 ;SE 記者の足音 ;9/前遠→;1/前 ;3/右 (マイクではなくダミーヘッドと同じ視線向き) 【りいこ】「ね、ね あなたが新聞記者の人――(呼吸音)(呼吸音) ――やっぱり! あのね、はじめまして。 りいこがりいこで、こっちがりいこのマスタ――(呼吸音)(呼吸音)――あ。じゃないや」 【りいこ】「そだよね。はじめましてなんだもんね。 きちんと自己紹介しなくっちゃだ。ええと――」 【りいこ】「りいこは、頭部鉄路5号機関車の専用レイルロオドのりいこだよ。 頭部三勢崎線を走ってて、主に普通列車の牽引をしてるの」 【りいこ】「5号は明智(めいじ)につくられた機関車だからおんぼろのおばあちゃんだし、りいこも同い年だから結構ポンコツなんだよ だけどね えへへっ」 ;3/右 (マイクに顔向けて) 【りいこ】「マスターがりいこと5号を大事に大事にしてくれてるから、ポンコツだけど毎日お仕事できてるんだー」 ;3/右 (マイクと同じ視線向き) 【りいこ】「それに、お客さんたちもやさしいし、りいこ、三勢崎線が大好きなんだよ」 【りいこ】「それで、今日のインタビューって―― (呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)…… ふんふん。三勢崎線の音風景を紹介する記事」 【りいこ】「『蓄音レヱル ~レイルロオドと訪ねる日ノ本全国音100景~』 ――それが、記事の題名」 ;3/右(マイク向き) 【りいこ】「むつかしそう! 面倒くさそう!! そんなのいきなりいわれたって、りいこ、なにをどうすればいいのか――(呼吸音)(呼吸音)――ん……」 【りいこ】「(呼吸音)ふんふん……(呼吸音)……うんうん。 あー、そうなんだ、なるほどー」 【りいこ】「マスターと一緒に三勢崎線沿線でいい音がするとこにいけばいいだけなんだね。 そしたらマスターがそれを記者の人につたえてくれて、記者の人が記事にしてくれる」 【りいこ】「それならいいよ。りいこできる。 マスターと一緒だったら、面倒くさいことも楽しくなるし」 【りいこ】「じゃ、さっさとやってすませちゃお マスター。 それでりいこと遊びにいこう え ……(呼吸音)(呼吸音)。 あー、でかけるまえに準備がいるんだね」 【りいこ】「(呼吸音)……うん……(呼吸音)…………。 あーそっか、音をちゃあんと聞くために、ヘッドホンかイヤホンつけなくっちゃダメなんだねー」 ;3/右 “なら”で →;1/前 【りいこ】「マスター、ヘッドホンかイヤホンもってるよね、確か。 (呼吸音)(呼吸音)――だよね! なら、つけてつけて」 ;1/前 【りいこ】「(呼吸音)(呼吸音)(呼吸音)―― えへへ! にあってるー! それじゃあ、ちゃあんと聞こえてるか、りいこ、ためすねー」 ;7/左 【りいこ】「ひだりみみー」 ;3/右 【りいこ】「みーぎみみー」 ;3/右→;1/前→;7/左 【りいこ】「それでそれで! えへへ ぐるーーーーーーーーーーってして、 反対側にきて~」 ;7/左 接近囁き・息吹きかけ 【りいこ】「(ふーーーーーーーーーーーーーーーーっ)」 ;1/前 【りいこ】「えへへ! よく聞こえてるみたいでよかったー! それじゃ、マスターいい音するとこいこ りいこ、案内してあげるー」 【りいこ】「それでね、さくっといい音集めて、 そのあとはたーくさん、りいことあそんでね!」 ;SE りいこ足音、小走り ;1/前→;9/前遠 ;9/前遠 【りいこ】「なにしてるの! マスター! おいてっちゃうよ! 早く早くーーーーーっ!!!」 :環境音 F.O.