ア) トラック11:日常パート
SE: チャイムの音
. ︵インターホン越しに/ 控えめに︶
. … ミツキです︒いきなり︑ごめんね︒今日︑時間… ある?
. ︵ミツキに話しかけている感じで︶
. ちょっとミツキー︑相手は彼氏さんなんだから︑そんなに下手
したて
に出なくてよくない?
. 遊びに来たのー︑開けてよー!ぐらいでいいんだって︒
. ほらー早く開けてよー︑ミツキの彼氏さーん!
. ︵インターホンに入らないように小さな声で︶
. もうっ!アオイちゃんっ… !
. 何の連絡もなしに押しかけてるんだよ?そんなこと︑言えっこないよ︒
. SE: 玄関を開く音
.
︵ミツキ︑トラック11は終始よそよそしく︶
. ︵僅かに驚きながら︶あっ… よかった… 家に︑いてくれた… ︒
. ずっと連絡してなくて︑ごめんねっ!君に会いたくてさ︑何も言わずにきちゃった︒
. あれっ︑もしかして… 驚いてる?くすくす︒
. それとも… 彼女の顔… 忘れちゃったの?
. ?私︑ミツキだよ︒そんなに雰囲気変わった︑かな?
. ふふふっ︑アオイちゃんに言われてイメチェンしてみただけだよ︒どう?似合う?
. … もう︑何か言ってくれないとさ︑わかんないよ︒
. それに私ね︑今日のためにいつもよりオシャレしてきたんだぁ︒
. 久しぶりに君に会うんだもん︑当然だよ︒
. そーそー︑ミツキったら可愛いんだもん︒私がオススメしたもの︑ぜーんぶ似合っちゃ
って︑困っちゃったよ︑くすくす︒
. ︵アオイに声掛け︶ちょっと︑アオイちゃん︑今は黙ってて… !
. ちぇっ… はーい︒
. ︵主人公へ声掛け︶連絡もなく︑心配させちゃったのは悪いと思ってるよ︒だから︑今
日… 会いに来たの︒
. ね︑外でお話するのも何だし… 中︑入っていい?
. ︵主人公を押しのけるように︶
. くすっ︑男の子に家にあがったのなんていつぶりだろー︒
. あっ︑アオイちゃんっ… !ちょっとまだ︑彼はいいって言ってないよ… !
. いいの︑いいの︒ねっ︑彼氏さんっ?おじゃましまーす♪
. SE: 家に入る音
. ごっ︑ごめんね︑アオイちゃんは全然悪い子じゃないんだけど︑たまに︑ちょっと… ︵頼
もしそうに︶ふふっ︑今みたいに空気を読まないところがあってさ︒
. でも︑私も︑そろそろ君の家にあがって… いい?
. ふふっ︑ありがと︒それじゃあ… おじゃま︑します︒
. SE: 家にあがる音
. 君の家に来たのも久しぶりだなぁ… ︒あの日︑以来だよね︒
. ︵恥ずかしそうに︶あ︑あの日って… は︑初めて… エッチ… した日だよ︒
. その後すぐ… 連絡を取らないようになっちゃってさ︑本当にごめんね︒
. SE: 服が擦れる音
. ︵部屋から空気を読まずに︶彼氏さーんっ!ちょっとキッチン借りるねー!飲み
物︑入れたげるよ︒
. SE: ベッドに座る音
. ふふ︑君のベッドにこうして腰掛けるのも… すごく久しぶりだね︒
. 私と会わなくなってから︑他の女の子がココに座ったり︑した?
. … そう︑そんな子︑いないんだ︒
. ︵呟くように︶ふふ︑そう︑だよね︒君は… ふふっ︑私の… 大切な人︑だったもんね︒
. 私以外の女の子に… 惹かれること︑ないよね︒なのに︑私は… ︒
. … ごめんね︒君からの連絡に返事︑できなくて… ︒
. 悪気があったわけじゃないんだけど︑ちょっと… 忙しくてさ︑ごめん︒
. 体調?体は全然︑なんともなかったよ︒それに… 君に会いたくなかったわけじゃない
の︒
. … 心配︑してくれてありがとね︒
. 君は… なんともなかった?… そう︑なら︑よかった︒
. ただ︑ほら︑うんっ︑ね?気分転換︑っていうか︑その… アオイちゃんと一緒に︑自
分を見つめ直してた… そんな感じ︑かなぁ︒だから︑あまり心配しないで︑大丈夫だよ︒
. 君を忘れた日なんて︑一度もなかったし… ︒
. SE: 部屋を歩く音フローリング
. ︵歩きながら声をかける︶もー︑ちょっとやそっと連絡が取れないくらいで︑問い詰め
るなんてひどいよー?
. ミツキにはミツキの︑あなたにはあなたの時間があるんだし︑たまには︑彼氏と会わな
い時間も大事なんだよ︒より魅力的な女の子になるためにもね︒
. ほら︑じっくり見てよー︑今のミツキ︑すごく可愛くない?
. 服装だけじゃなくて︑肌の感じとか… あと︑そうだなぁ︑前より明るくなって︑あどけ
なさがなくなったよね︒すっかり大人の女の人って感じ?
. ︵照れ気味に︶… あ︑アオイちゃんっ… そんなこと︑ないよ︒
. くすっ︑またまたー謙遜しちゃってさー︒
. あなたからも言ってあげなよ︒今のミツキの方が可愛いよ︑ってさ︒
. って︑彼氏さんは口下手かな︑きっと︒じゃあほら︑穴が開いちゃうくらい… ミツキを
よーく見てあげて… ︒
. っ… もうっ︑言われるがまま︑そんなにじろじろ見ないでよ… 恥ずかしいじゃん︒
. くすくす︑彼氏さんもウブだなぁ︒ミツキを見つめるだけでほっぺを赤くしちゃってさ
ぁ︒
. どう︑可愛いでしょ?私がおめかししてあげたミツキ♪
. ︵恥ずかしそうに︶アオイちゃんったらぁ… !
. くすくすっ… ︵思い出したように︶あっ︑そうだ︑お菓子持ってきたんだよ︒飲みなが
ら話さない?
. 遠慮しなくていいからさ︑ほら︑ミツキも︑彼氏さんも︑ね?
. SE: 飲み物を置く音
. ありがと︑アオイちゃん︒いただきます… ︵飲む音︶んぅ… んっ…… んん… ︒
. … あっ︑美味しい… ︒この前オススメしてくれたやつだ︒甘すぎなくて… すごく飲みや
すいよ︒
. ミツキもこう言ってるんだし︑彼氏さんも飲みなよ︒
. ミツキにあなたの好みも聞いてさ︑ちょっとだけどお菓子もあるから︒
. ね︑君も︑せっかくだし食べようよ︒
. … ちょっとー︑私のこと怪しんでなーい?
. 何もさー︑仕込んだりしてないし︑あなた達︑会うの久しぶりなんでしょー?もう少
し楽しそうにお話したらいいじゃん︒
. そうそう︑ほら︑飲んでさ︑こっちのお菓子も食べなって︒
. ︵咀嚼音︶ぱくぱく… もぐっ︑もぐ︒あっ… うん︑うんっ︑美味しいっ♪
. あっ… アオイちゃん︑唇に︑お菓子のカスが付いてるよ︒
. ︵舌で舐めとる︶ぺろっ… ︒ふふっ︑とーれた︑やっぱり美味しいね︒
. くすっ︑ちょっとーミツキ︑彼氏さんの前でしょ?
. お菓子のカケラを舐めとるなんてさ︑いくら彼氏さんだって嫉妬しちゃうよ︒
. もちろん︑私も目の前でされたら面白くはないし︑こういうのは二人きりの時だけにし
ないと︑ねっ?
. … そっ︑そうだったよね︒ご︑ごめんね︑つい︑くせで… ︒
. 君にも︑ごめん… ︒︵申し訳なさそうに︶私たち… ふふっ︑この前︑三か月記念を迎え
たばっかりなのに… ︒
. そうなんだぁ︑三か月記念かぁ︑くすっ︑それなら尚更嫉妬︑しちゃってるかもね︒
. ?嫉妬︑してないの?そっかぁ︑それは残念だなぁ… ︒じゃあ︑これなら︑どう?
. ミツキ︑あなたが今持ってるお菓子︑一口ちょうだい♪
. あーむっ… んっ… ︵指舐め︶ぺーろっ… ︒
. きゃっ… 指まで舐めないでよぉ︑アオイちゃん… ︒
. えー︑ミツキの指美味しいんだもん︒舐めたくもなっちゃうよ︒
. もちろん︑お菓子も美味しいけどさ︒くすくす︒
. ?︵主人公に尋ねるように︶どうしたの?私と… アオイちゃん?
. うーん︑仲良くなったのは最近だよ︑ねっ?
. そうそう︑バイト先が一緒だってこともあってさ︑たまに飲んだりもするし?
. お酒を飲み交わしたら︑そりゃ仲も深まるでしょ︒
. ミツキ︑可愛い顔して案外お酒も強いしね︑くすっ︒
. 彼氏君はさ︑ミツキと飲んだりしなかったの?
. ︵思い出すように︶… そういえば︑あまり飲まなかったね︒
. 私は… お酒を飲み過ぎちゃって酔っぱらうのもイヤだったし︑君は… たしか︑あまりお
酒が得意じゃなかったよね︒
. えっ︑そうなのー?勿体ないなぁ︒ミツキってば︑酔うともっと可愛くなるのに︒
. だから︑アオイちゃん︑あまり余計なこと言わないでよ︒
. 余計なことなんかじゃないって︒
. 彼氏さんだって︑色んなミツキの一面を知りたいだろうしさ︑教えてあげないと♪
. それに︑彼氏さんが知らないミツキの一面をさ︑私だけが知ってるって考えたら… くす
っ︑うれしいじゃん︒
. ちょっとー︑アオイちゃんっ!
. くすっ︑ごめーんね︒ついからかいたくなっちゃっただけだよ︒
. 彼氏さんもごめん︑悪気はないんだ︒ただ︑ついだよ︑つーい♪
. ︵呆れた感じで︶ついって… ︒
. でも︑お酒を一緒に飲まなかったからといって︑仲が深まらないわけでもなかったし︑
私たち… お互いにさ︑好き… だったもんね︒別に︑酔わなくたって︑素直にさ︑何も隠
さずにお話してたし︒ねっ︑そう︑でしょ?
.SE: 服が擦れる音頷く主人公
. もー︑二人してなに惚気てんのー?
. これ︑お酒じゃないのに︑既に酔わされてんじゃん︒好きな相手に︑さ︒くすくす︒
. の︑惚気てなんか︑ないよね?ほら︑君からも何とか言ってよ︒
. 何か言わないと︑アオイちゃんってば調子に乗っちゃうんだから︒
. 調子に乗るって何よ︒大体私は本当のことを言ってるだけだって︒
. でも︑今のうちに何か言っておかないと… ︵意味深気に囁くように︶取り返しがつかな
いことになっちゃうよ?どんな言葉も… ミツキには届かなくなっちゃう︒
. ?君︑どうかしたの?そんなに目を擦ったら︑赤くなっちゃうよ?
. ︵囁くように︶ほらほら… 眠たくなってきちゃったのかなぁ?
. ねっ︑どうしたの?瞼︑重たそうにして… ︒
. くすくす︑ミツキも白々しいなぁ︒
. ぜーんぶ︑私の計画通りになってるって︑知ってるくせに︒
.… そ︑そう… だけど… ︒でも︑やっぱり… ︒
. やっぱりじゃないよ︒今日は… コイツにお別れを言いに来たんだもんね?くすくす︒
.SE: 服が擦れる音
. さすが睡眠薬… 優秀ね︒ミツキも引っかかってくれたし… 彼氏さんも︑ちゃーんと引っ
かかってくれた︒くすっ︑楽しい時間の始まりだね︑ミツキ♪
. アオイ︑ちゃん…… ︒
.SE: 主人公がベッドに倒れる音
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