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シーン1 先週金曜日 16時00分

…お、来ましたねー。 どうぞどうぞ、入ってください。 えっと…。 こんにちは、先輩。 はじめまして、ですよね? ごめんなさい、急に呼び出しちゃって。 とりあえず、そこのソファに座ってもらってー…。 …あれ。 先輩、なんだか緊張してます? …まぁ、それもそうか。 びっくりしちゃいますよねぇ。 転校初日に、知らない後輩から呼び出されてー…。 行ってみたら、こんな変わった所ですもんね。 …先輩。 ここ、なにをするために作られた部屋だと思います? 学校らしくはー…ないですよね。 ソファとかテーブルはともかく、ベッドまであるし。 ちなみに、奥にはシャワールームも付いてるんですよ? ふふふー。 なんででしょうねー、気になりますねー。 まぁ、安心してください。 そのあたりも含めて、ここに来てもらった理由を説明しますから。 …でも、その前に。 ちょっと確認させてもらいたいことがあるんですよ。 当然なんですけど、先輩? 先輩は私のこと、どう思いますか? …ああ、変に気を使わなくても大丈夫ですよ。 かわいいと思うのか、そうじゃないのか。 タイプなのか、タイプじゃないのか。 大切なことなので、正直に教えてください。 …「かわいい」? うーーーん…。 なんだか言わされた感がにじみ出てますねぇ…。 悪い気はしないです、けどー…。 …よし。 じゃあ、もうひとつ質問をしますね。 先輩は、そんな"かわいい"私に欲情できますか?(「かわいい」を少し強調して) …もっとわかりやすく言うなら、こうですね。 先輩は、「私とえっちなことしたいなー」って思いますか? …ふふ。 そんなにわかりやすくうろたえなくても。 からかってるわけじゃないですよ? さっきも言いましたけど、大切なことなんです。 先輩の返事次第では、別の子が担当になるかもしれないですし…。 …まぁ、いっか。 えーっと、ですね? まず、私は"委員会"の一員でして…。 …そうです、”委員会”。 正式名称は「射精管理委員会」って言うんですけど…。 …わかります、そのリアクション。 ちょっとあんまりな名前ですよねぇ…。 でも、決めたのは私じゃないですから。 もちろん私もどうかとは思ってるんですよ? もっと、こう、オブラートに包んだほうがいいんじゃないかなーって。 こうやって口に出さないといけない私の気持ちも考えてほし…。 …っと。 話が脱線しちゃいました。 説明、ですよね。 えっと、結論から言うとですね? 私は委員会のお仕事で、先輩の性欲を解消させてもらうことになってるんです。 つまりー…えっちなことをさせてもらうことに。 こんなかわいい女の子が担当なんて、先輩は運がいいですねー。 おめでとうございます、ぱちぱちー。 あーあーあー。 待って待って、逃げないでください。 もうちょっとだけ我慢して聞いてくださいってば。 …こほん。 ちゃんと1から説明しますね。 …先輩もご存知のとおり、この学校ってもともと女子校だったじゃないですか。 それが今年から共学になった…は、いいんですけど。 実は男子生徒がまったく入学してこなくて…ですね? 今この学校にいる男子は、転校してきた先輩ただ1人なんです。 いやー、びっくりですよねぇ。 私も話を聞いたときは、「そんなことあるの?」って思っちゃいました。 ハーレムもいいところだなーって。 それで、ですね。 なんだか学校の偉い人が、この事態を重く見たらしく。 その結果、めでたく委員会が誕生することになったわけです。 えー?話が飛びすぎですか? 間の経緯を説明してもいいですけど、聞いてもあんまり変わらないと思いますよ? えー…と。 この学校の男子は、先輩1人じゃないですか。 女の子たちに囲まれて、発情しちゃうかもしれないじゃないですか。 先輩がたくさんの女の子とトラブルを起こしたら、風紀が乱れるじゃないですか。 …だから、先輩の性欲を管理する女の子が必要じゃないですか。 …ほら、よくわからないでしょう? 大丈夫です。 私もよくわからないですから。 いやー、余計な心配しすぎですよねー。 なんなら、ちょっとくらい問題が起きたほうが楽しいと思うんですけどねぇ。 何人もの女の子が先輩を取り合っている様子とか、見ていて面白そうじゃないですか。 まぁ、とにかく…。 ここまでの話をまとめると、「私に先輩のお世話をさせてください」ってことです。 …もちろん強制はしませんよ? 先輩が嫌だって言うなら、断ってもらっても構いません。 学校側のお節介で作られた制度ですし、当然と言えば当然なんですけどね。 さっきちょっと話しましたけど、私以外の子に担当してほしい……っていうのもアリですよ。 他にもね、候補がいるんですよ。 だから私があんまりタイプじゃない場合はー…。 …まぁ、いいや。 しばらく考えてみて、どうするか決まったら教えてください。 急にこんな話をされて、先輩も戸惑っちゃってるでしょうしね。 とりあえず今日は、連絡先だけ交換させてもらってもいいですか? …うん、ありがとうございます。 …あ。 私はいつでも準備おーけーなので、急に我慢できなくなったら連絡してくださいね。 先輩が女の子に襲いかかるようなことがあったら、私も怒られちゃいますから。 …くすくす。 嘘です。 そんなはずないってちゃんとわかってますよ。 さて。 お話は一通り終わったので、今日はここまでってことで。 そろそろ休み時間も終わっちゃいますしね。 ばいばい先輩。 もしよかったら、これからも仲良くしてくださいねー。 …ちなみに。 「我慢できなくなったら連絡してほしい」っていうのは嘘じゃないですから。 ふふ、楽しみに待ってますねー。

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