Track 2

2-催眠誘導のシナリオ

2-催眠誘導 --------------------------------------------------------- 人は自分が生まれた家庭で育って自我を形成していきます。 どこの家で生まれるか、どの時代のどの国に生まれるかは、その人の運命次第(うんめいしだい)です。 ですが、もし、自分が別の時代の別の国の別の両親の元で生まれて、現在の自分とは全く異なる環境で育っていたら、〔あなた〕にどんな運命が待っていたのだろう、とお考えになったことはありませんか? 今日は、〔あなた〕を、もしかしたら、あったかもしれない別の運命にご案内します。 〔あなた〕を別の運命にご案内する方法は難しくありません。この音声を聞いていただくだけで、〔あなた〕を今とは違った運命に誘う(いざなう)ことができます。 〔あなた〕は今お布団かベッドの上で横になっていますね? それでは始めましょう。 まず、目を瞑って(つむって)ください。 そして、私の言葉を聞きながらゆっくりと深呼吸をしてください。 息を吸って、吐いて。 吸って、吐いて。 吸って、吐いて。 私のペースで深呼吸しなくても大丈夫です。〔あなた〕のペースで深呼吸なさってください。 それでは、また、息を吸って、吐いて。 吸って、吐いて。 吸って、吐いて。 体から疲れや緊張がなくなり、リラックスしている状態をイメージして深呼吸してください。 それでは、また、息を吸って、吐いて。 吸って、吐いて。 吸って、吐いて。 〔あなた〕の手と足に意識を集中してみてください。〔あなた〕の手と足が少しずつ温かくなっていくことをイメージしてください。 それでは、また、息を吸って、吐いて。 吸って、吐いて。 吸って、吐いて。 〔あなた〕の体全体から余計な力が抜けて布団やベッドに沈みこんでいくことをイメージしてください。 それでは、また、息を吸って、吐いて。 吸って、吐いて。 吸って、吐いて。 これから、私が1から5までの数を数回(すうかい)数えますから、数え終わる度(たび)に、〔あなた〕は気持ちが良くて、ふわふわした自由な世界に落ちていきます。 1 2 3 4 5 だんだんと気持ちのいい世界に入ってきました。 1 2 3 4 5 さらに気持ちが良く、さらに深い世界に落ちていきます。 1 2 3 4 5 〔あなた〕は、いつのまにか気持ちのいい世界に溶け込んでいきました。 それでは、これから、〔あなた〕を別の運命にお連れいたします。 まずは、〔あなた〕の眼の前に階段があることを頭の中でイメージしてください。 〔あなた〕が階段の下の方を覗き(のぞき)込むと、階段の天井にポツリポツリと薄暗い灯(あかり)があり、その灯は、ずっと下まで続いていることがわかります。どうやら階段はずっと下まで続いているようです。 では、階段を一段ずつ下に下にと降りて行きましょう。 1段 2段 3段 〔あなた〕は階段を降りると、〔あなた〕の脳裏(のうり)には段々と昔の記憶が蘇って(よみがえって)きます。 また、階段を一段ずつ下に下にと降りて行きましょう。 1段 2段 3段 〔あなた〕は段々と少年の時の記憶が戻ってきます。 また、階段を一段ずつ下に下にと降りて行きましょう。 1段 2段 3段 〔あなた〕は少年の時、この世界の様々な万物(ばんぶつ)に興味がありました。そして、とても素直で純粋な心を持っていました。 また、階段を一段ずつ下に下にと降りて行きましょう。 1段 2段 3段 素直で純粋な心は少年だけが持っている貴重な宝物です。 また、階段を一段ずつ下に下にと降りて行きましょう。 1段 2段 3段 〔あなた〕の素直で純粋な心は女の子に安らぎ(やすらぎ)を与えるものです。 また、階段を一段ずつ下に下にと降りて行きましょう。 1段 2段 3段 〔あなた〕は少年の時に素直で純粋な心を持っていたので、〔あなた〕の幼馴染の近所の女の子ともすぐ友達になれました。 また、階段を一段ずつ下に下にと降りて行きましょう。 1段 2段 3段 〔あなた〕の素直で純粋な心は女の子を惹き(ひき)つける、とても魅力的なものです。女の子はみんな〔あなた〕のことが大好きです。 また、階段を一段ずつ下に下にと降りて行きましょう。 1段 2段 3段 〔あなた〕の素直で純粋な心は女の子を惹きつけるだけではなく、〔あなた〕を今とは別の運命につながる扉に誘って(いざなって)くれます。 〔あなた〕は素直で純粋な心を持った少年です。何人もの女の子が〔あなた〕ことが大好きです。 ですから、〔あなた〕の家が少しくらい貧しくても、周りにいる沢山の女の子が〔あなた〕にいつも親切にしてくれるので〔あなた〕はいつも幸せです。 また、階段を一段ずつ下に下にと降りて行きましょう。 1段 2段 3段 階段を降りるにつれて段々と〔あなた〕は〔あなた〕を待っているもう一つの運命のことが感じ取れるようになります。 純粋で素直な少年である〔あなた〕のことが大好きな女の子の中でも、〔あなた〕対して異性として特別な感情を抱いている女の子が二人います。その女の子二人は〔あなた〕と同じ年齢です。 〔あなた〕に対して特別な感情を抱いている女の子の一人はユズハです。 ユズハは〔あなた〕の近所に住むお金持ちのお屋敷に住む可愛らしい女の子です。 ですが、ユズハは家庭環境には恵まれていませんでした。彼女の父親が何度も浮気を重ね、彼女の母親を悲しませる様子を目の当たり(まのあたり)にするにつれ、ユズハは徐々に素直な心が失われ、人間不信でちょっと意地悪な女の子になっていきました。 幼い〔あなた〕は初め近所に住むユズハが好きでよく一緒に遊んでいましたが、段々とユズハが苦手になりユズハとは遊ばなくなりました。 1段 2段 3段 階段を降りるにつれて段々と〔あなた〕は〔あなた〕を待っているもう一つの運命のことが感じ取れるようになります。 〔あなた〕に特別な感情を抱いている二人の女の子のうちもう一人はミサキです。 ミサキは〔あなた〕の近所に住んでいる〔あなた〕の幼馴染の一人です。 ミサキも〔あなた〕と同じように素直で優しい心をもった可愛い女の子です。 ミサキは〔あなた〕と同じように少し貧しい家庭で育った女の子です。 〔あなた〕が幼い頃は、ユズハとミサキと三人でよく遊んでいました。 〔あなた〕もミサキのことが大好きです。 最近、〔あなた〕とミサキは同じところで働くようになりました。 それでは、また、階段を一段ずつ下に下にと降りて行きましょう。 1段 2段 3段 階段を降りるにつれて段々と〔あなた〕は〔あなた〕を待っているもう一つの運命のことが感じ取れるようになります。 〔あなた〕のことが大好きな、ちょっと意地悪なユズハ、素直なミサキ、その二人の女の子のいる、〔あなた〕の運命の扉がもう少し下の階にあるようです。 それでは、また、階段を一段ずつ下に下にと降りて行きましょう。 1段 2段 3段 下の方にから何か明るい光が見えます。 〔あなた〕は明るい光の場所にちょっと意地悪なユズハ、素直なミサキ、その二人の気配を感じます。 どうやら、その場所にもう一つの〔あなた〕の運命につながる扉があるようです。 それでは、また、階段を一段ずつ下に下にと降りて行きましょう。 1段 2段 3段 明るい光が段々とはっきりと見えてきました。その光はある部屋から差し込んでいるようです。 その部屋はすぐ下の方にありそうです。 それでは、また、階段を一段ずつ下に下にと降りて行きましょう。 1段 2段 3段 この階にドアのガラス部分から明るい光が廊下に差し込んでいる扉があります。どうやら、その扉を開ければ、〔あなた〕のもう一つの運命につながるユズハとミサキがいる世界に通じているようです。 その扉は〔あなた〕がいる場所からすぐそばにあります。 そこに行ってみましょう。 〔あなた〕は、その扉の前に辿り(たどり)着きました。 〔あなた〕がその扉の前に立つと誰かの声が聞こえます。 その声は何か怒っている様子です。たぶんちょっと意地悪なユズハの声です。 大きくなった〔あなた〕とミサキは、最近、ユズハの屋敷で一緒に働くようになりました。 もしかすると、ミサキがユズハに怒られているのかもしれません。あるいは、〔あなた〕がユズハに怒られているのかもしれません。 〔あなた〕はユズハが誰にどうして怒っているのか気になります。 〔あなた〕はその扉をちょっと開けて覗いてみました。扉の向こうには〔あなた〕とユズハの姿が見えます。 話し声を聞いてみると、どうやらユズハはミサキのことを怒っていて、ユズハは〔あなた〕にミサキの話を喋っているようです。 ユズハの屋敷で〔あなた〕とミサキが働くようになってから、ユズハはミサキに厳しく接している時があります。 運命の扉を覗いて(のぞいて)いる〔あなた〕は自分の大好きなミサキのことが心配になってきました。 〔あなた〕は扉を開けて、〔あなた〕のもう一つの運命の中に入っていきました。 --------------------------------------------------------- <「2-催眠誘導」おしまい>