【銀雪道:癒しを求めて/Normal&Hard(小一時間)】
(降雪BGM)
そこは、一面の銀世界。
(足音@雪)
行けども行けども、
しんしんと舞い降る白い結晶。
(手を暖めるように:息を吐きかける)
都心から、ここまで数時間。
それだけの時間で、ここまで景色が変わる。
見渡すかぎりの雪景色。
木々に積もった積雪が波のようにダイナミックな起伏をみせたり見てて飽きない。
しかし、
目的地は遠い。
この大自然の雪道のまだまだ先。
なので歩く。
歩く。
歩く。
歩く
まだ歩く。
歩いて。
歩いて。
歩いて。
まだまだ歩く。
(SE:5分/60分)
歩き始めて…小一時間、
ついに、見えてきた。
ようやく、辿り着いた。
そこは雪に覆われた古民家。
玄関先に簡素な看板が半ば雪に埋まっている。
(雪払う)
雪を払い落とすと現れる、墨痕(ぼっこん)鮮やかな筆の五文字。
「民宿雪月花」。
シンプルにそれだけ。
この古民家こそ、地元の人ですら知る人の方が少ない、隠れ家的民宿、「雪月花」。
電話もなければ、テレビもなく、宿泊の予約はなんと、往復ハガキのみ。
けれども、魅力的なお癒やしを提供するという事が口コミで伝わり、
全国から泊り客が来るという民宿なのである。