【囲炉裏ぼたん鍋】
雪見の露天風呂、堪能されたようでようございました。
銀白の世界でぬくぅなるのは、夢見心地のお時間ですよね。
時の経つのも忘れてしまいます…。
ですが、みなさん空腹で現実にお戻りに(笑)。
お待たせいたしました。
ご夕食のご準備ができておりますので、広間までお越しくださいませ。
× × ×
(囲炉裏BGM)
囲炉裏を囲んでのご夕食。
気になるメニューは、
盛り付けが牡丹の花に見えることからそう呼ばれるようになった、ぼたん鍋になります。
「しづしづと五徳(ごとく)据(す)えけり薬食(くすりぐい)」。
俳人の与謝蕪村(よさのぶそん)はぼたん鍋の事をこう詠みました。
肉食が禁じられた江戸時代には「山鯨(やまくじら)」と呼ばれ、
寒さの厳しい冬の滋養強壮とされ食べられてきた猪(しし)肉。
煮込めば煮込むほど柔らかく、体も温まり、牛肉と比べてもビタミンB1が多く、カルシウムは2倍以上。
底冷えする冬の夜にこれほど似合う鍋はありません。
雪月花では、父が山で狩ったイノシシをこうしてぼたん鍋として提供しております。
(ぐつぐつSE)
自在鉤に吊るした土鍋の出汁(だし)が沸騰しましたら、
まず、猪肉を入れ、野菜は煮えにくいものから順次入れていきます。
ちなみに、出汁に使っている合わせお味噌は自家製、これに粉山椒を加えております。
猪肉は牛肉と違い、煮込むほどに口当たりがやさしく、ほぐれる感じに柔らかくなります。
粉山椒の香りが漂い始めるともうたまりません…♪
いい具合に煮立ってきましたね。
お野菜はしんなり、猪肉も食べごろ。
出汁がしっかりとお肉に滲(し)み込んでおります♪
すき焼きと同じように、生卵をつけて召し上がっていただきますが、
お好みで粉山椒を振りかけるのもありです。
それでは、
どうぞ、お召し上がり下さいませ♪
(熱そうに、はふはふさせながら、実食)
うふふ。
何も言わずとも、その嬉しそうなお顔でわかります。
ようございます♪
いっぱいありますので、
どんどん、おかわりして下さいね。
猪肉自体は厚いわりに淡泊なお味。
精が強いので食べすすめると、内から火照ってぽっかぽか。
(実食:5~10分)
最後の締めは、
卵を割って、鍋の中に投入。
それを固くなる前にお玉で掬(すく)い上げて…、
白いご飯の上に、とろ~り。
出汁もその上にひとかけしてから、召し上がれ。
とろとろの卵が出汁と合わさって絶品の美味しさでございます。
病みつきになって忘れられないお味。
(実食:2分)
うふふ。
幸せそうなお顔。
大変ようございます。
ご満足いただけたようで、とても嬉しく思います♪