01再会
01.再会
ユリア「...?あら、今日は先約のお客様はいらっしゃらないはずなのに...誰かしら?...はーい、少しお待ちくださいませ。」
ユリア「大変お待たせいたしました、どちら様でしょうか?
....!!!」
ユリア「若様!海外へ留学に出られてから、国内へ戻られたのですね。
なんの連絡も聞かされておりませんでしたから、びっくりしましたわ。お荷物、お持ちいたしますわ。さぁ、お屋敷の中へ。お入りくださいませ。」
ユリア「若様♪紅茶をお持ちいたしました。よく戻られましたね。お疲れでしょうから、ゆっくりしていって下さいな。
大学の講義も一段落して、ようやく羽を伸ばす機会が得られたのですね。大変でしたね。でも、良かったですわ。
こうして、また若様の元気なお姿を拝見することができましたので...。」
ユリア「若様も、こんなに小さかった頃の事を想うと...、なんだか懐かしい気持ちになります。
あの頃はやんちゃで、メイドたちへのイタズラもひどかったわ。今こうして貴方が成長した姿をお目にかかると...なんだかつい最近の事のようで愛おしい気持ちになりますわ。」
ユリア「私も当時はメイドたちの中でも最年少で、よく貴方のお世話係を任せられたものです。
年もそれほど離れていなかったので、よく『ユリアお姉ちゃん』と呼ばれていたのですよ。覚えていますか?」
ユリア「ふふっ♪貴方が小さかった時に、お昼寝の時間になるといつも私のお膝の上ですやすやと寝ていらっしゃいましたね。
お天気がいい日にはひなたぼっこをしたり、耳かきなどをしてあげたり。大変気に入っていただけていたのを今でも記憶に残っていますわ。
それから...ふふっ♪よく言っておられましたね、『ボクは将来ユリアお姉ちゃんと結婚するんだ』って...。
私の事が好きで好きでたまらなかった、うふふ♪大変光栄でしたわ。」
ユリア「また...あの日々に戻れるのですね。実は、ずっと寂しかったわ。毎日、毎晩、若様の事を考えておりました。
向こうでの生活には慣れたのか、学業についていけているのか、それから...。....若様にも、お慕いされる方ができてしまうのか...。色んな事で心配でした。」
ユリア「ねぇ、若様。今夜夕食を済ませた後、貴方の...、貴方のお部屋に...その、お邪魔してもいいかしら...。
だ、ダメならダメで構いませんわ。その...、あの時の約束を...私のお願いを...叶えてほしいのです。
私も...、貴方の事を昔からお慕いしておりました。貴方がいなくなってから、本当に寂しかった。
早く...。若様の女になりたかったの。ねぇ、いいでしょ。」
ユリア「...!許していただけるのですね、嬉しいお言葉ですわ、若様!
私は...ずっと...ずっと貴方の帰りを待ち焦がれておりました。幾年にも渡る手紙やメールも電話も...すべて貴方を一心に想い続けていたからこそ、成せた事なのですよ。
やっとひとつになれる時がきたのですね...よかったわ。」
ユリア「若様っ...んちゅっ...ちゅっ...にちゅっ...んんっ♪むちゅっ...ふぅんっ...ちゅっ...ちゅるるっ♪...ぷはっ♪」
ユリア「うふふ...♪やっと...結ばれるのですね...若様。」