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1.愛し愛され愛し愛

もしもし。私......。あ、はい、こんばんは。ん。どうしたっていうわけじゃないんだ......。なんか......ね。今、いや、いつもの事なんだけど......、すっっっごく......君が愛しくて......つらいの。うぅぅぅ。すきすきすきすき......。会いたいよ......。今すぐ会って、......抱きしめてほしい。君の体温、君の匂いを感じたい。君の全てを......。......うん......こんな夜遅くに外出はできないから......。だからせめて声だけ聴かせて。ごめんね。こんなわがままでごめんね。困るよね。私、悪い子なんだ。君を困らせるなんて、ダメな事だって分かってるのに、それでも自分を抑えきれないの。......私ね、最近変なんだよ。どんどんどんどん君の事を好きになって。どうすればいいのかなぁああ......。って、こんな事言われても困っちゃうよね。私だって、君に急に言われたら困るもん。でもでも、伝えたい。この気持ちを全部伝えたいよ。好き......好きだよ。君が好き......。本当に好きだから。君にもたくさん好きって言ってほしい......。......。......ん......、......ん♪......んん♪あぁ......♪うん......♪私も好き......♪幸せだぁ......♪幸せ幸せ......♪あのね、私、本をよく読むんだけど......あ、知ってるよね。えっと、その、恋愛小説もたまに......読むんだけど、「好き」だとか「愛してる」だとか、何か薄っぺらい言葉だなぁって思ってたの。ひとの感情ってさ、もっと複雑で、一言二言の単語なんかじゃ言い表せられないものだ、って。だからそういう言葉が出てくる作品、ちょっぴり嫌いだったんだ。でもそれは偏見だったよ。単に私の人生経験が浅いから、作者の想いや、登場人物の感情をうまく汲み取れなかっただけ。たくさんの本を読んで、たくさんの物語を知って、色々経験してきた気になってただけだね。だって、君が。君を知ってから、君が私を好きになってくれてから、「好き」も「愛してる」も、全部......分かっちゃったもん。この気持ちを表現するには、細々した言い回しとか必要なくて、......一番ストレートに伝わるよね。あぁ......。「好き」、「愛してる」......素敵な言葉だな。あんなに嫌っていた言葉が、口下手な私にとって救いになるなんて。 うふふ。君と一緒にいるだけで、今まで知らなかったたくさんの言葉や想いが理解できる。そんな気がするの。愛して、愛されて、愛し合って......。ひとって、そうやって成長するんだなぁって実感したよ。......大袈裟だって思うかもだけどさ、君が私にかけてくれた言葉は、全部私の支えになってるんだよ。辛いときは君の慰めを......嬉しいときは君の笑顔を......。大好きで愛しくて......大切な君の顔......思い出すから。......え?うん。何もかも覚えてますから。......君、たまに変な事言うでしょ。忘れてないよ?弾みで言っちゃったんだろうなぁって言葉も覚えてるよ。......うふふ♪すけべ。あ。......まーた喜んでるね。本当にむっつりさんなんだから。学校にいるときの君はクールで知的な雰囲気なのにさ、私とこうして電話したり、一緒に過ごすときの君......まるで別人だよね。その姿、私以外に見せた事あります?......ないよね?......うん、そうだよね。見せちゃダメだよ。(威圧)うん。ダメ。絶対ダメ。その姿は、私だけの君。分かるよね?分かってるよね?......うんうん。よろしい。私だって、こんな恥ずかしいお話をするの君だけなんだから。金輪際、君以外には見せません。黒崎愛、神様に誓います。いい?君は私だけのもの。私は君だけのもの。はい、復唱。..................。..................。よくできました♪えらいえらい♪うふふふ♪君の言葉は絶対忘れないから、君も私の言葉忘れないでね。私の事......いつまでも覚えていてほしい。お願い......。......。ん......ありがとう♪......あれ?あ、ああっ......!もうこんな時間......。こんな遅くまで付き合ってもらっちゃってごめんねっ。毎度毎度、ダメだなぁ私......。いくら君が私のものとはいっても、時間まで束縛だなんてよくないよねっ。それじゃあ、おやすみ。......。..................ちゅっ♪......ぁぁぅ......。

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