▼1.プロローグ
■場所/自宅リビング(昼)
※JKリフレのバイトに行くため、二階の自室から降りてくる麻里奈。主人公はリビングのソファでくつろいでいる。
※SE:二階から階段を降りる音。
※SE:廊下を2、3歩ほど歩き、ドアを開ける
//DMH:⑯(スマホを見るため、ややうつむき)
麻里奈「あ、ご指名入った♪」
麻里奈「えっと、緑岡(みどりおか)公園に15時とー。制服はブレザー……うん、オッケー」
麻里奈:「(主人公を見て驚く)あっ」
麻里奈:「(平静を装い)お兄ちゃん、リビングにいたの?」
主人公:「……」//さっきからリビングにいたよ。
//DMH:⑯→⑨と①の間に移動しつつ
麻里奈:「そっかー。自分の部屋にいるかと思ってたよ。びっくりしたぁ」
麻里奈:「あの、さ」
主人公:「……」//なに?
//DMH⑨と①の間立ちで、①へ身を乗り出し
麻里奈:「さっきの独り言、聞いてた?」
主人公:「……」//うん、少しだけ。
//DMH⑨と①の間
麻里奈:「うっ……やっぱ聞こえた? えっと、ほら、友だちからのメッセージ読んでただけなの!」
麻里奈:「ちょうどスマホに通知きて、今度遊ぼうって! 別に変な話じゃないからね」
//DMH⑨と①の間立ちで①
麻里奈:「ね?」
主人公:「……」//なんで焦ってるの?
//DMH⑨と①
麻里奈:「(笑ってごまかし)別に、焦ってなんかないよ~」
麻里奈:「(ハッとし)あ、そうだ」
主人公:「……」//どうした?
麻里奈:「今日の夕食は私が担当なんだけど、バイト入っちゃって忙しいんだ。お惣菜買ってきてもらってもいい?」
主人公:「……」//飯くらい自分で作れるよ。
麻里奈:「えっ。お兄ちゃんがご飯作ってくれるの? ていうか、自分でご飯作れるの!? 知らなかった」
主人公:「……」//もともと父子家庭だし。
麻里奈:「そっか。お兄ちゃん、ずっとお父さんと二人暮らしだったもんね。料理くらい当然かー」
麻里奈:「じゃあ、私が忙しいときは夕飯担当してくれる?」
主人公:「……」//いいよ。
麻里奈:「本当に!? ありがとーっ。これからはいっぱい頼っちゃお!」
主人公:「……」//どういう意味だよ(苦笑)
麻里奈:「あはは、冗談だってー。そんな顔しないでよ」
麻里奈:「でもこんなことなら、もっと早く話しとけばよかったな」
麻里奈:「せっかく家族になったのに、お兄ちゃんと私、コミュニケーション足りてないと思わない?」
主人公:「……」//そうだな。あんまりしゃべってないよな。
麻里奈:「やっぱりお兄ちゃんもそう思ってた? だよね。新居に移ってばっかでバタバタしちゃってたからなぁ……」
麻里奈:「またゆっくり話そうよ。あと、お兄ちゃんが忙しい時は、私のこと頼ってくれていいからね」
主人公:「……」ありがとう。
麻里奈:「いーえ。持ちつ持たれつだもん。仲良くやってこ♪」
麻里奈:「てか、やばっ。私、そろそろバイトいかなくちゃ」
麻里奈:「えっと、カバンカバン……あ、ソファのとこに置いたんだった」
※SE:主人公のそばへ3、4歩ほど歩く。③の方向
//DMH⑨と①の間→②
麻里奈「ちょっとカバン取るから、ごめんね」
※SE:カバンを手に取る
//DMH②立ちで③
麻里奈「(カバンを手に取り)よっと」
※SE:カバンのなかを探る
//DMH②→①に移動しつつ
麻里奈:「(カバンを探りつつ)よし、財布もスマホも入れたし……オッケー」
麻里奈:「(顔を上げ)じゃあ、戸締りとお買い物よろしくね。いってきまーす」
※F・O
※1.プロローグここまで。