⑦露天風呂へ
//正面 距離普通
ふぅ…、すこし落ち着いたね。
旅館着く頃から、気持ちが高ぶっていたから、疲れちゃったよ……。
お風呂、24時間だから、入ってくるねっ……。
深夜に入る露天風呂も、格別だよね!
露天風呂に浸かって、ゆっくり体を休めてくるよっ♪
んっ?先輩も行くの?あぁ、大丈夫、だいじょうぶ。
先輩も車の運転で、私以上につかれてると思うから、気を使わなくていいよ……。
ぐったりしてて、からだ重そうで、動けそうにないし……。
先輩も少し休んで、落ち着いたらお風呂入ればいいよ。
うん、じゃぁ、行ってくるね……♪
//BGM(時計の音)
//正面 距離普通 (ナレーション2/声少し低め)
どれくらいの時が、経ったのだろうか……。
あれから少しばかり、寝てしまったらしい……。
ふと、時計を見ると時刻は深夜2時を過ぎたところだった……。
21時過ぎに、チェックインしてから部屋に居て、確か24時くらいだったか……。
さちえが露天風呂に向かったのは……。
部屋を見渡したが、さちえの姿は見当たらない……。
女性の長風呂はこんなにも長いものなのか……。
露天風呂で一風呂浴びてくるか……。
そう思いたつと、露天風呂へ向かった……。
お風呂から出て、フロント前を通り、部屋へ戻る際、
スタッフが自分に気が付いて軽く会釈をした。
その表情は少し神妙は面持ちだった……。
部屋に戻ると、暗闇と静寂が辺りを包み込む。
さちえは、先に就寝したのだろう……。
そう思い、布団に入り、もう一つ…さちえのいる布団へと目を向ける。
薄暗い部屋の中、少しずつ目が慣れてくる……。
さちえが寝ていると思われる布団に人影が見当たらない……。
部屋の電気をつけて辺りを見渡すも、さちえの姿はどこにもない……。
時刻は3時過ぎ……。
明らかに、何かがおかしい…不安が脳裏をよぎる……。
まだ、露天風呂に居るのだろうか?
居ても立っても居られずにフロントへと向かった……。