05してわよ!
【華乃】「お邪魔しまー……す」
【華乃】「やっ、別に緊張してないけど……! あんたの部
屋なんて、もう何度も来てるんだし」
【華乃】「……ごめん、嘘ついた。未だにちょっと緊張して
る。やっぱり男の子の部屋って、ずっと興味あっ
たし……」
【華乃】「『ただいま』なんて言ったこともあったけど、自
分の部屋へ帰ってきたときの『ただいま』とは別
の意味で」
【華乃】「特別な場所だと思ってるよ」
【華乃】「好きな人の部屋だもん」
【華乃】「ま、だから……あんたの部屋へ来たときは、
ちょっとこう、ドキドキなんてしてるわけで」
【華乃】「そうだね、今日は特別なにか目的があって遊びに
きたわけじゃないし……甘えさせてもらっちゃお
うかな」
【華乃】「ね、並んで座ろ」
【華乃】「あんたの腕に寄りかかりたい」
【華乃】「へへ、こうしてくっつかせてもらうと、好きな人
のカノジョしてるなーって実感する」
05してわよ!
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【華乃】「なんだろうね、私、かわいこぶる……って、こう
いう言い方する時点で、かわいい自分を拒否して
るね」
【華乃】「世間で『女の子のかわいさが詰まったもの』みた
いなもの見かけると、いまだにひねくれて顔を背
けちゃうんだけど」
【華乃】「でも、あんたと二人きりのときは、なんかもう極
端なくらいかわいこぶりたくなっちゃって」
【華乃】「自分の部屋でもいいんだけど、ほら自分の部屋っ
て、ふとした拍子に我に返るっていうか」
【華乃】「液タブとか見ると仕事思い出しちゃうし、そうで
なくても普段の自分の生活が目に浮かぶっていう
か……」
【華乃】「あんたが帰ったあと、余計になんか、寂しくなる
し」
【華乃】「でもあんたの部屋では、いよいよ私、特別な自分
でいていいんだなあって」
【華乃】「あーやっぱり私、かわいく振る舞いたいんだな
あ、かわいくかわいい自分が好きなんだなあ、女
の子としてかわいい扱いされたいんだなあ……っ
て実感するっていうか」
05してわよ!
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【華乃】「だからまあ、あんたの部屋は、私が一番女の子に
なれる空間なわけよ」
【華乃】「だ、だからまあ、甘えちゃう、ね」
【華乃】「ぎゅってして」
【華乃】「いっぱい抱きしめられたい」
【華乃】「頬ずりして。されたい」
【華乃】「あーっもう、ドキドキする……!」
【華乃】「たくさんくっついて、いっぱいえっちもして、何
度も何度も触れあってるのに」
【華乃】「なんでなんで、こんな風に顔を触れ合わせるだけ
で謎なくらいドキドキするわけ!?」
【華乃】「もうっ……大好き」
【華乃】「えへっ、かわいいって言って」
【華乃】「かわいいって思われたい」
【華乃】「触れて、私の身体の好きなところ」
【華乃】「もっとね、恋人らしいこと色々したい」
05してわよ!
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【華乃】「あんたがね、それでいいなら、こうしてぎゅって
されたままベッドに寝転がって、一日過ごすのも
してみたい」
【華乃】「あんたと一秒も離れずに一日過ごしてみたい。お
互いのほっぺたなんてつつきつつ」
【華乃】「なーんて、私が我慢できなくなっちゃうだろうか
ら、きっと無理なんだけど」
【華乃】「でもうん、今日はまだこのままくっついてたい」
【華乃】「いっぱい甘えたり、甘えられたりしたい」
【華乃】「だからベッドに寝転がって、思う存分ぎゅってし
て。そのあとは……」
【華乃】「好きにしてにゃ」