00.メイドから、クロエ姫の部屋へご案内
●(エルナ):
初めまして♪
私はこのお城でメイドをしておりますエルナと申します♪
勇者様がご滞在の間、私が身の回りのお世話をさせて頂きます。
勇者様が魔王を討伐し、世界に平和が訪れ早数か月。
世界各国,こぞって勇者様の功績を称えております。
魔王に滅ぼされた国、魔物によって廃退してしまった国など、
復興はまだこれからですが、
きっとまた世界の国々が繁栄を築き上げて行くことでしょう。
さて、今回我がベリーサ国にお呼びしたのは他でもございません。
お手紙にも書きました通り、
我がベリーサ王国の次期当主であられるクロエ姫とご結婚をして頂きたく、
そのお願いの為となります。
我が国は後継者不足が深刻で…現時点ではクロエ様のみが王位継承権を有しており、
その後の王位継承者はおりません。
魔王の厄災により、我が国も多くの若い男が死んでしまい、我が国にはクロエ様に見合う殿方がいないのです。
そこで白羽の矢が立ったのは、世界を救った勇者様。
勇者様の血が通った子が王室に生まれて下されば、こんなにも嬉しい事はございません。
そして何より、これはクロエ様きってのご希望なのです。
世継ぎの事を抜きにし、
一人の女性として、勇者様に好意があると、そう申しております。
メイドの私と話していても仕方はありません。
是非、姫様と直接お話をして頂ければと思います♪
ただいま、姫様のお部屋へご案内いたします。