第1話「3時間遅れの朝」
[お昼前、ガバッと目覚めて自分に気合を入れてる少女]
うおー!朝だ!起きろ~……んー……っ!
(どうにか起き、部屋から出てきてのそのそ歩いてくる)
ふあぁ……おはよ……
(主「おはよう」)
んふふぅ……やはり、起きてすぐにお前の姿を見れると安心するな。
折角の休みを私のために空けてくれて、本当に嬉しい。
ふふ……お前とのデートが楽しみすぎて、今日は柄にもなく早起きしてしまったよ。
(主「いや、もう昼前だけど」)
え?もうお昼?
……ふむ……まだ夢を見ているようだな。
きっと目が覚めたら予定通りアラームをかけた9時に起きてるはず……
(申し訳ない気持ちの少女)
……うぅ……すまない……
いつもよりは早く寝たんだぞ?
昨日は昼前に起きたから睡眠時間短くても大丈夫かなって、お前が寝てからもちょっとだけゲームはしてたが……
むぅ……どうする?今日は中止にするか?
(主「まさか。少し予定が狂ったくらいで中止になんて」)
うむ、そうか。そう言ってもらえると嬉しい……
それに、お前の方は出かける準備、万端のようだしな。
では、私も急いで用意するから、もう少しだけ待っててくれるか?
(主「寝癖がすごいけど」)
……うわ、ほんとだ。髪ボサボサ……
(主「歯磨いてる間にでも梳かしてあげる」)
ん……そうか?
では、歯を磨いている間に髪のお手入れ、して貰うとするよ。
いつものように出だしから躓いてしまったが、今日はお前と一緒に、最高の一日を過ごしたいと思っているんだ。
まずは着替えてくるから、お前はブラシを持ってスタンバイしててくれ。
私が言うことじゃないかもしれないが、ここで効率的に動く事で、少しでもロスを挽回しておこうな。
[少し後、ちょっと離れた街まで歩いて向かってる二人]
はふぅ……寝起きの目に太陽が刺さる……ふあぁ……
(主「まだ眠い?」)
んー、まだちょっと眠いかも……
まあでも、こうやって手を繋いで歩いてると、そのうち目も冴えると思う……
(主「夜中は何してたの」)
ん、昨日は新作のツインスティックシューター(ゲームのジャンル)をやってたんだが……
シンプルかつアチーブメント(達成報酬)が豊富なデザインのゲームは無限にやってしまって、なかなか手が止まらなくてな……
早く寝なくちゃいけないってわかってても、ついつい……
結果お前に迷惑かけてるんだから、もう少し自制心を鍛えた方がいいんだよな……
(お腹が鳴る少女)
ん……聞こえたか?
(主「聞こえた」)
うぅ……はらぺこキャラみたいで恥ずかしいな。
予定よりも遅くなっているから仕方ないと言えばそうなんだが……
でもお腹すいた……早く何か食べないと餓え死にしてしまう……
(主「そんな大袈裟な」)
んふふ……まあ流石に冗談だが、目が冴えてきて空腹感が顔を出して来たらしい。
だが、始めにお昼を食べに行くんだろう?
だったら、もう少しだけ我慢しているよ。
(再びお腹がなる少女)
ん……食べ物のこと考えるとまた……
本当に空腹で目が回らないうちに、少し急いで行ったほうがいいな。うん。