第5話「ふたりだけの時間」
[家に帰って来たふたり]
はぁーーー疲れたぁ……くたびれた……体力が蒸発した……
(荷物を置き、ソファに倒れ込む少女)
うおぉー……寝転がるの最高ー……
んふぅ……お前も、相当疲れたんじゃないか?
ずっと荷物持ちっぱなしだったし、思ったよりも歩き回ったしな。
(荷物を置いた主人公の手を見る)
へへ。お前、ずっと持ってたから手が変な色になってる。
だからもっと私に持たせれば良かったものを。
あーあ、これはもうダメだな。手術しないと……
(寝転がったまま主人公の手を取り、親指でさするようにマッサージする少女)
んっ、んっ……ふへ……どうだ、気持ちいいか?
(主「ん。気持ちいいよ」)
お前の手、やっぱり大きいな……マッサージするのも一苦労だよ……ふへへ……
ん……んふ……ん、ふぅ……少しは色、戻ってきたかな……ん、ん……
(主「ありがとう」)
いや、今日は色々買ってもらったからな……このくらいじゃ全然足りないよ……んふ……
(触れ合っているせいで雰囲気が甘くなってくる)
ん、ふへへ……ありがとう、今日も最高の一日だったよ。
(握った手を取り起き上がり、キスをしようと顔を近づけるふたり)
ん……んむ……
(眼鏡同士がぶつかり、なんだか面白くなっちゃうふたり)
ふふふっ……眼鏡、この距離だと邪魔だな。
近くだと逆にぼやけてお前の顔もよく見えないし、見えてもなんだか少し小さく感じる……
外出るときだけでいいかもなー、ずっとつけてると寝落ちして壊してしまいそうだし。
だったら、次の機会まで大切にしておくよ。
(外して眼鏡ケースにしまう)
はぁ、なんだか体ベタベタするし、先にシャワー浴びようかな。
お前も一緒に入るか?
(主「いや、ご飯の準備とかもあるから後でいいよ」)
そっか、わかった。
じゃあ、ご飯の準備が落ち着いたらでいいから、いつもみたいに着替え、用意しておいてくれよ。
[シャワーを浴びてご飯を食べて、ソファでのんびりしてるふたり]
(主人公の膝の上、スマホでソシャゲ触りながら)
はぁ、今日は楽しかったな。
買ったゲームは早めに触れるようにしておかないと、積みゲーの仲間入りしてしまいそうだよな。
デジタルなら多少積んでても大丈夫なんだが、実物は機会を逃すと一生触らなそうだから危険だ……
なるべく早いうちに探しておいてくれよ。
もし見つからなかったら、その時はまた、一緒にあの店に買いに行こうな。
んふふ……
(大きなあくびをする少女)
ふあーぁ……んむ……
だけどやっぱり疲れたな……まだ足が痛い……
んー、でもまだ寝るのには早すぎるんだよな……
眠いかって言われたらそこまででもないし、今寝たら絶対夜中に目が覚める自信があるし……
……じゃあしばらくこうしてるか。
お前の膝の間に挟まれてるのはかなり多幸感があるしな。
それに、暖かい。
(主人公の方を振り向く)
なあ、お前。
(主「何?」)
愛しているよ。
(主「僕も」)
んふ……私もだ。
(主「愛してる」)
うん、愛してる。
※後編に続く