☆プロローグ
こんにちは。
私は国税局、査察部の秋森有莉(あきもりゆり)です。
ここまで言えば……何の用件か、もう分かるでしょう?
……分からない?
あなたには、〝オナニー税〟の脱税容疑がかかっています。
この書類は、裁判官から発行された、〝精液差押許可状〟よ。
これより、あなたの部屋の強制調査を行わせてもらいます。
……いえ。残念だけど、強制調査に事前の連絡は必要ないの。
失礼するわ。
こっちには、アダルトコミックの山……
デスクでは、パソコンが起動中……
フォルダの中には、大量のアダルトビデオと……
これは、成人向けの……音声コンテンツ?
更に……
ゴミ箱の中には、オナニーに使ったと思われるティッシュが、山積み……。
……この状況。〝オナニー税〟の申告をあなたが意図的に隠してる、証拠になると思うけど……
何か、申し開きはある?
……脱税を認めるのね?
分かりました。
知っての通り……
我が国では五年前から、オナニー一回ごとに課税を行う……〝オナニー税〟の徴収を開始しました。
何か特別な理由がない限り……成人男性であれば誰もが、一年にしたオナニーの回数を記録し、税務署に確定申告をしなければいけません。
それを、あなたは怠った。
言うまでもなく、脱税は犯罪よ。
改めて、査察部のほうで詳しく調査を行う予定だけど……
あなたの部屋の状況を見るに、数百回単位で〝脱オナニー〟をしているでしょう。
数回程度であれば、速やかな修正申告で許される可能性が高いけど……
あなたの場合は、かなり重い〝追徴射精〟が課されることになるでしょう。
つまり……
査察官である、私と……
ラブハメセックスで、中出しをしてもらうわ。
……ええ。当然よ。
そもそも、なぜ国が、〝オナニー税〟の徴収を始めたかというと……
少子化対策のためよ。
オナニーによる精液の無駄打ちを無くすことで、国民のセックス回数を増やし、ひいては出生率も増やす……というのが、この税法の意義。
セックスによる射精でさえあれば、それが避妊具を装着したものであっても、経口避妊薬を服用してても、特に課税はされないわ。
最終的には、子作りに繋がる可能性があるんだから。
そんな税金の、〝追徴射精〟といえば……
査察官との、生ハメ中出しセックスに決まってるでしょう。
もちろん私は立場上、ピルを飲んで妊娠の可能性をなくしてるけど……
あなたが脱税した分、私とあまあまセックスをして……ラブハメ中出しの大切さを、体で覚えてもらいます。
もちろん、これに拒否権はありません。
いいわね?
じゃあ……
外に車が止めてあるの。
私とこのまま、国税局に同行してもらうわ。
そっちで、また詳しく、取り調べを行うから。
あなたの部屋には、査察官がこのまま二名残って、調査を進めます。
その結果をもとに、改めて〝追徴射精〟の内容をお知らせします。
では……行きましょうか。