トラック1:『出会い、深夜、散歩』
;タイトルコール
;SE:足音(自分)
;SE:重なってくる足音(真夜)
;ボイス位置:4 後ろ側から
【真夜】
「ねえ、そこのお兄さん。暇してないすか?」
【真夜】
「……あれっ、無視っすか? おーい。もしもーし?」
;ボイス位置:3 隣で歩きながら話す ここでは基本的に、近くてこしょこしょ寄りの声
【真夜】
「ふふふ……ども。良い夜っすね」
【真夜】
「寒くもなく、暑くもない。一年中このくらいでいて欲しいと思うくらいの気温」
【真夜】
「耳を澄ませば虫の声が聞こえて、澄まさなければ宇宙の営みを感じる」
【真夜】
「ボクも、こんな真夜中に一人、物思いにふけりながら散歩っすよ」
【真夜】
「好きな音楽を聴いても、深夜アニメを見ても、SNSで呟いても……なんだか消化しきれない感情ってあるじゃないすか」
【真夜】
「そんな感情を、心地のいい夜風(よかぜ)と、穏やかな夜の闇が溶かしてくれる」
【真夜】
「でも、いつも一人でいると……さすがに寂しさに襲われる事、ありませんか?」
【真夜】
「たとえ、自分は一人で生きていくと決めていたとしても。どうしても人が恋しくなる瞬間ってあると思うんすわ」
【真夜】
「そう。今のボクのように」
;ボイス位置:2 少し近づいて顔を覗き込むように
【真夜】
「お兄さんはどうすか?」
【真夜】
「もしお兄さんが、ボクの言った事を理解出来なかった、あるいは今夜は一人でいたいと思うなら……3秒数える間に、ここから逃げ出した方が良いかもしれません」
;ボイス位置:2 ゆっくりと言いながらさらに近づいていく
【真夜】
「さーん、にーい、いーち」
【真夜】
「はい。身柄確保」
;ボイス位置:3 囁き
【真夜】
「捕まっちゃいましたね、お兄さん」
【真夜】
「じゃあ……今夜はボクと、夜を明かすという事で」
;ボイス位置:3 普段の感じで
【真夜】
「ああ、そうそう。ボクの事は真夜(まよ)って呼んでください。本名か偽名かは想像にお任せします」
【真夜】
「では、よろしくお願いしますね。お兄さん」