Track 5

浅葱の左のお耳ローションマッサージ

(正位置・通常距離) はぁ~、やっと見つけた。 こんなところにいたんだ。 じゃ、今日も実験台よろしくね! 本日はローションを用意しました。 成分は、水・ポリアクリル酸、それに・・・。 (右・通常距離) ちょっと聞いてる? (左・通常距離) キミの肌質に合わせて、100種類以上のローションの中から厳選したんだからね。 (正位置・通常距離) そもそもキミの肌質は、乾燥肌プラスTゾーンはオイリー。 耳たぶに関しては、冬になると乾燥して白く粉を吹いたようになるけれど、これは鱗屑(りんせつ)と言って、角質層の結合性が弱くなって・・・って。 (左・接近) ま~た、聞いてなかったよね。 (正位置・通常距離) (溜息) はぁ。 ま、いいけど。 いつものことだし。 (左・接近) じゃ、本日はローションマッサージ。 実験を開始するよ。 (SE:ローションを両手に広げる音 / 正位置・通常距離) (正位置・通常距離) それじゃ。 (左・接近) 実験開始。 (ローションマッサージ開始) (左・接近) ローション、あったかくて気持ちいいでしょ? さっき、浅葱の手の平であっためたからね。 いわゆる人肌。 浅葱の平熱は36度4分だから、おそらくローションもそれぐらいの温度になっているはずよ。 (マッサージ中) ふむ。 マッサージを開始して3分が経過。 どう? 何か変化を感じる? 『何か』って、例えば体温の上昇とかよ。 ふ~ん。 今のところ、特に何もナシか。 (マッサージ中) あれ~? まだ変化は現れないようね。 実験方法が間違っていたのかしら? (こしょこしょ声) ねえ、どう思う? (こしょこしょ声、ここまで) あ、耳たぶが赤くなって、心なしか顔も赤いわ。 もしかして・・・。 (こしょこしょ声) 耳元で囁かれるとドキドキするの? (こしょこしょ声、ここまで) やっぱり、そうなのね。 ということは・・・。 (右・接近) (こしょこしょ声) 反対の耳で囁いても同じ現象が起きるのかしら? (こしょこしょ声、ここまで) (左・接近) やっぱり。 そのようね。 これは、すごい発見だわ。 でも、ローションマッサージとは関係ないような。 (マッサージ中) では、次の実験。 耳の中に指を入れてみたら、どうなるかしら? (耳穴に指を入れて、ぐりゅぐりゅ) あ、さっきとはまた違う反応だわ。 (マッサージ中) (マッサージ終わり) (左・接近から通常距離へ移動しながら) 実験終了。 (正位置・通常距離) ふむ。 今回は、かなり有意義な実験になったわ。 早速、レポートにしなくちゃ。 (右・通常距離) じゃ、また実験台よろしく! あ~、忙しい、忙しい!