■トラック2『文学少女の耳かき(左耳編)』
;◆SE カーテンを開く音
;◆声 ダミーヘッド位置・ちょっと遠めに居ます
【絵空】
「こ、こっち……」
;◆SE 足音。リスナー、保健室っぽいベッドに座る。すぐに、絵空がカーテンを閉める
;◆声 ダミーヘッド位置・近づきつつ(右側に)
【絵空】
「……ごめんねぇ。考えなしだったよぅ……。
そっか。この時間帯だもん。他の癒やし部の子も居るよね……」
【絵空】
「うぅ。恥ずかしい。あんなにからかわれるとは……。
た、ただのASMRなんですけどっ。ごめんね、変な言いがかりつけられちゃって。
私とキミが……その……アレ、なんて……。ありえないのにね」
【絵空】
「…………そ、……れ、じゃあ」
【絵空】
「耳かきから……練習、してもいいかな? …………ん。
じゃあ、そこに横に…………いや」
【絵空】
「せ、折角なので……膝枕……していい? ……私、したことなくて。……ぅん。
……じゃあ……はい。……座ります」
;◆SE 絵空、ベッドに座る
;◆声 ダミーヘッド位置・左側に行く
【絵空】
「……お願いします」
;◆SE リスナー、膝枕される音
【絵空】
「(声にならない叫び。戸惑っているイメージ。初めてハリネズミを膝に乗せた人と同じリアクション)」
【絵空】
「これが膝枕。なんか。……………………モゾる」
;◆SE 耳かき箱(耳かきが沢山入った箱)から耳かきを選ぶ
【絵空】
「……えーと……今日は…………ん。細めの17番。材質は竹。これがいいかな」
【絵空】
「…………(初耳かきを前に、自分を落ち着かせようとする)」
;◆声 ささやき
【絵空】
「それでは……耳かき、始めマス…………ね?」
【絵空】
「(耳かきの演技。緊張して、若干息が震えている)」
【絵空】
「……ぁ、ゃばい。頭真っ白かも。い、いっぱい練習したのに……。
やっぱり、本物の人が相手だと……ぜんぜん違う」
;◆声 ささやき
【絵空】
「耳の形も……大きさも……マネキンとは……違うね……。
これが……キミの、お耳なんだ……」
【絵空】
「(耳かきの演技。緊張で若干息が浅くなっており、途中で深呼吸して気持ちを切り替えている)」
【絵空】
「……だんだん……慣れてきた……」
【絵空】
「……と、とゆーかごめんね。私、自分のことで精一杯で。
ぇと……どーかな」
;◆声 ささやき
【絵空】
「お耳……きもちい? 私の耳かき…………うん。……あ。……そ、そう? ………………ならよかった」
【絵空】
「(耳かきの演技。褒められてちょっとうれしくなっている。
段々と緊張が溶けている)」
;◆声 ささやき
【絵空】
「体……力、抜いて……? ん……。声に……集中……して……。
眠くなったら……寝ちゃっても、いいから…………ね?」
【絵空】
「(耳かきの演技。深い、ゆっくりとした呼吸。だいぶ落ち着いている)」
【絵空】
「そう言えば……キミは……癒やし部の子の練習台になるときってさ、
いつも、どこで耳かきとかさせてあげてるの? あんま……部室で見たことないよね」
【絵空】
「………………え。家? まじ。……女の子の家で? ASMR? ……うひゃあ」
【絵空】
「……とゆーか今更なんですけど。君って付き合ってる女の子は………………いないの?
ひえー。すごいね。……え。え。本命は誰なんですか。癒やし部の子?」
【絵空】
「…………てごめん。耳かきに集中、します」
【絵空】
「(耳かきの演技。ゆったりとリラックスとした呼吸)」
【絵空】
「耳かきには……皆、結構個性があって……。
つきちゃんは……お耳の浅い所を癒やすのが得意だったり……ゆきちゃんは……お耳の外側とか……癒やすのが好きだったり……。
部内でも、結構あるんだけど……私は……」
;◆声 ささやき
【絵空】
「お耳の……一番奥……鼓膜の、根本のところを……癒やすのが……得意。
だから、いつも……一番細くて柔らかい耳かき使ってるんです。でも……奥は……少し危ないので……動いたら、ダメだよ……?」
【絵空】
「(耳かきの演技。集中して、耳の奥を耳かきしている)」
【絵空】
「……いつもは……部室で……マネキンで練習してるんだけど……。
…………先輩の言う通り……本物の人を癒やしてあげる方が……楽しい……かも」
;◆声 ささやき
【絵空】
「君って、凄く分かりやすいね。気持ちよかったら、すぐお顔に出るの。
……だから……やりがいがあって……。なるほど、そのせいで練習台として引っ張りだこなんだ」
【絵空】
「(耳かきの演技。落ち着いた手付きで、技巧的に耳かきをしている)」
【絵空】
「……お耳……そんなに……嬉しくなっちゃってるのw
あはー……。なんか……すこし、照れてきちゃうな」
【絵空】
「(耳かきの演技。ちょっとにやけそうになっているのを隠しながら)」
【絵空】
「膝枕もですね。実は懐疑的で。膝枕やりながら耳かきなんて、やりにくいじゃん?
ってずっと思ってたんだけど。いざやってみると……こう……なんだろ」
;◆声 ささやき
【絵空】
「母性……って言うのかな。甘えられてる感じが………………ちょっと……良い……」
【絵空】
「ご、ごめん私キモいこと言ってるぅ? うぅ……上がっちゃってるのかなぁ」
【絵空】
「(耳かきの演技。ゆったりまったりと、リラックスしている)」
【絵空】
「…………はい。こちらのお耳は、おしまいです。
どうだった、かな。私の耳かき」
【絵空】
「……気持ちよかった? いや。それだけじゃなくて。
もっと他の部員と比べて、あそこが良かったとかここはダメだったとか」
【絵空】
「………………そんな困った顔しないで下さい。
ふふ。ごめんなさい。そういうのは、聞かないようにするね」
【絵空】
「ただ……キミは……ゆったりしてたら良いので」
【絵空】
「……じゃあ次は、反対側のお耳、させてくれますか?」