1:ぐるぐる~催眠術で暗示を植え付け~
(1)
ねぇねぇ…
お兄さん。そこのお兄さん…
ヒーローのお兄さん♪
ふふっ…こんにちは。
お兄さんって、あの有名なヒーローさんだよね。
今日はいつもの格好してないみたいだけど。
普段は正体を隠しているんだねー。
秘密なんでしょ?
大丈夫だよ。誰にも話したりしてないから。
ふふっ
その代わりー、ちょっと私に付き合ってくれる…?
私、お兄さんのファンなんだ。
せっかく出会えたし、お話してみたいな…って。
ね?いいでしょ?
じゃないとぉ…お兄さんがヒーローだってことみんなにバラしちゃうよ?
そうすると困るんでしょ?
ね?
それじゃあ…人のいないとこに行こ♡
手、引いてあげる。ついてきて♪
こっちの暗い路地裏のほうで…ちょっとだけ特別な遊びをしようよ?
ふふ…
小さい女の子だからって、子供っぽい遊びじゃないよ。
男と女のア、ソ、ビ♡
うん。ここなら誰にも邪魔されないね♡
ね?私が誘った意味、わかるでしょ?おにーさん。
お兄さんを興奮させるために、えっちなことしてあげる…
スカートをまくって見せてあげる。ほらぁ…
ピンクのぱんつ。
お兄さん、興奮してる?ふふ…じゃあOKだよ。
順調だね…
それじゃあこっちきて…
私、お兄さんのファンだからぁ…お兄さんにならいいよ…
ねぇ…私と…えっちなこと…しよ?
いいよね?
ふふっ…こんな幼い子の誘いにも乗っちゃうんだねぇ…♡
おにーさん、ロリコンでえっちなんだぁ…♡
それじゃあこれからトクベツなことをしてげる…
だからまずは、私の指を見て。人差し指の先。
すぐ済むから。ね?
そうそう。素直に従っちゃおうね。
ほら、指先からぽわーってピンク色の光がでてくる。
なんだろうね?この光。
気になってじーっと見つめちゃうでしょ。
そのまま目を離しちゃだめだよ…
このピンクの光を追いかけるの…
私の指先を、ぐるぐるとゆっくり回すから…目を離さないでね…
ほら、指が動くと、ピンクの光もついていく。
ぐるぐると光が伸びる。
小さな輪っかを、お兄さんの眼の前で作る。
光の残像が残って、円を描いていく。
暗闇に光るネオンのように…
ピンクの渦巻を作っていく。
ぐるぐる、ぐるぐる
お兄さんの目もついていく。
光に引寄せられる虫さんのように。
ぐるぐーる、ぐるぐーる…
あはぁ…♡そうだよ♡
光に夢中になっていく。
目が勝手に追いかけちゃうようになってきた…
私の小さな人差し指がぐるぐる回る。
ぐるぐる、ぐるぐる
お兄さんの目も釣られてぐるぐる回っちゃう。
ぐるぐる、ぐーるぐる。
止められない。
目を回すのがやめられない。
女の子の指を追いかけ回す。
でもどうしてなんだろう?
ただの指なのにねー…
ふふ。教えてあげるよ♪
お兄さんが夢中になってるこの光はね、ダークエナジーのちからなんだよ。
知ってるよね?お兄さんの敵の、悪者たちが利用している力。
つまり…私も悪い子なんだ♡
お兄さんヒーローの敵の悪者ってわけ。
でも…気づいたころにはもう遅いよねー…
ふふっ…
おにーさんは、私の指先から目を離せない。
光に吸い寄せられて、私の能力の虜♡
私の催眠の力が、お兄さんの目に侵入して、
どんどん支配を広げる。
他のことがなーんにもできない。
指さきの光に囚われて、頭がとろとろになっていく。
体のちからが抜けていっちゃう。
フラフラになって、立っていることもできなくなる。
ほら、壁に寄りかかっちゃえ。
くたーって。
あは♡いいよー♡
でも、目は離しちゃだめ。私の指を追いかけ続けるの。
力の抜けた首が弱々しく動いて、くるくると光を見る。
ぐるぐる…ぐるぐる…
だんだんと目は虚ろになって…瞳の中には、ピンク色の渦巻ができちゃった。
渦巻がぐるぐると回って、お兄さんの脳をかき混ぜる。
ぐるぐる…ぐるぐる…
催眠状態に堕ちて、体はなんにもできない…
ぐるぐる…ふわふわ…っと。
これくらいでいいかな♪
もしもーし?
あっとう間に堕ちてくれたね♪
まず、第一段階は完了っと♡
ごめんねぇ、お兄さん。
こんなずるーくお兄さんを倒しちゃうことになって。
これが私の戦い方なの。
こんな小さい子の誘惑に負けちゃうお兄さんが悪いんだから♪
幼い子供のフリして近づいて、
えっちなことで油断させて、この催眠術♡
小さい子に「指を見てー」なんて言われると、
疑う余裕なんてなくて、あっとういまに操り人形♡
大人ってチョロいねぇ…♡
これが、私の能力だよ。
ピンク色の光を見つめさせて、催眠術をかけちゃうの。
でも、とっても強いのはこれから。
すっかり催眠状態のお兄さんには、
”暗示”をしこんでいくね♪
あ・ん・じ、だよ♡
今のお兄さんの頭は、催眠術に支配されて、とっても隙だらけなの。
まるでぱかって開いてるみたいな状態♪
そんな隙だらけの脳みそに、私の命令を書き込んであげる。
頭の中に刻まれた暗示に、お兄さんは抵抗できない。
悪い子の私が、正義のヒーローのお兄さんを操り人形にしちゃうんだ。
これで、お兄さんは私に勝てなくなっちゃうってわけ。
私が使うのはね、しかけた後に発動できる「後催眠」っていうんだよ。
いつでも好きなときに操れちゃうの♡
今日は何も起きないけどね。
お兄さんには簡単な「キーワード」をあげる。
今から与えたられた言葉が、お兄さんの頭の奥に刻みつけられる。
普段はなんの効果もない。
けど私の声で、もう一度キーワードを聞いたとき、暗示が発動しちゃう。
頭の中で命令が爆発するように流れ出して、その言葉に従うことしかできなくなっちゃう。
スキだらけの脳みそに、深く、ふかぁく刻まれた催眠に、お兄さんは絶対に逆らえない。
お兄さんにあげるキーワードは…
”しこしこ”…だよ。
この言葉を私に耳元で囁かれたとき、お兄さんは強制的に催眠状態。
ふふっ…
楽しみだね。
忘れないでよね。”しこしこ”だよ♡
といっても、今日のことはわざと忘れさせちゃうけどね。
だから、私に囁かれるまで、なーんにも抵抗できないんだよ♪
私に出会ったことも、催眠のことも忘れさせて、いきなり操ってあげる♪
後催眠を発動されるまで、無防備に過ごしててね♡
それじゃあ、キーワードは頭の中にしまっちゃおうね…
ほら、指先見てー
ぐるぐる…
ぐるぐる…
今日のことは、忘れちゃう…っと。
はい。これでおーしまいっ…
これでお兄さんは、私に敗北決定♡
おもちゃの準備は完了っと♡
あーあ。
とっても強いヒーローだって聞いてたけどあっけなかったね。
ま、男の人なんてこの程度かな。
せっかくの仕込みだし、楽しむためにも今日は逃してあげないとね。
バカなお兄さんは、とっても危ない暗示をかけられたのに、なんにも覚えてないの。
無様な敗北が待っているのに気づかずに、また私の前に現れてもらうからね。
そのときが、お兄さんの最後。
私がぁ…催眠でたっぷり気持ちよくして…壊してあげる…
はいっ…っと。
そこの知らないお兄さん?
なんでこんなところで寝てるの?
風邪引いちゃうよ
それじゃあ私は帰るね。
また遊べる日を楽しみにしてるよ♡
ふんふふん♪