Track 10

『お兄様、たまには妹に戻って添い寝しても、良いですか?』

;SE:寝室の扉をノックする音 ;SE:扉を少し開く音 ;ボイス位置:10 【真姫亜】 「お兄様……起きていらっしゃいますか……?」 【真姫亜】 「失礼いたしますわ……」 【真姫亜】 「あのお兄様、お願いごとがあるのですが……聞いて頂いても構いませんでしょうか」 【真姫亜】 「あの……その……」 ;SE:右耳に近づく衣擦れ音 ;ボイス位置:3 囁き 【真姫亜】 「お兄様、たまには妹に戻って添い寝しても、良いですか?」 【真姫亜】 「最近はずっと執事としてお兄様のお世話をしてまいりましたけど」 【真姫亜】 「その……なんだかお兄様の横で眠るのが、恋しくなってしまいまして」 【真姫亜】 「いい? いいですか?」 【真姫亜】 「うふふ……嬉しいです」 【真姫亜】 「では、お隣失礼いたしますね」 ;SE:真姫亜がベッドに潜りこんでくる音 【真姫亜】 「朝になりましたら自分で起きてまた執事としてお兄様を起こしますのでご安心ください」 【真姫亜】 「あっ、お父様やお母様にはくれぐれも内緒でお願いいたしますわ」 【真姫亜】 「今夜だけ、今夜だけですから」 【真姫亜】 「お兄様、今日もお疲れ様でした」 【真姫亜】 「といっても本日おこなったのは、宿題のみですけどね」 【真姫亜】 「お兄様は、学業、習い事、交友関係と普段から色々とお忙しいですから」 【真姫亜】 「私も執事としてお兄様の傍にいますと、ひしひしとお兄様が大変な日々を過ごされているのが分かって」 【真姫亜】 「いつかお兄様を癒して差し上げたいと思っていたのですわ」 【真姫亜】 「今日はほぼ一日中耳かきやマッサージなどをさせて頂きましたけど、お兄様はいかがでしたか?」 【真姫亜】 「癒されて頂けましたかね?」 【真姫亜】 「お兄様はお優しいですから、どうあっても癒されたと仰って下さるのですけど」 【真姫亜】 「お兄様が心から癒されてくださいましたら幸いです」 【真姫亜】 「お兄様の幸せが真姫亜の幸せでございますから」 【真姫亜】 「あの、差し出がましいとは思うのですが、もう一つお願いを聞いて頂いても構いませんでしょうか?」 【真姫亜】 「お兄様の腕を枕にして、真姫亜は眠りたいのです」 【真姫亜】 「いい、ですか?」 ;SE:腕を布団から引っ張り出す音 ;SE:腕まくらに頭を乗せてくる音 【真姫亜】 「えへへ……お兄様の腕、温かくて気持ちいいです」 【真姫亜】 「おかげで素敵な夢が見られそうです、ありがとうございますお兄様」 【真姫亜】 「夢でも……夢でもし会えたら、妹としての真姫亜と執事としての真姫亜、どちらがいいですか?」 【真姫亜】 「まあ、まずはお兄様の夢に出られるように頑張らないといけませんけどね」 【真姫亜】 「んー……くぁぁ……」 【真姫亜】 「真姫亜もだんだん眠くなってまいりました」 【真姫亜】 「信頼できる人の傍だとやはりすぐに眠れますね」 【真姫亜】 「では、おやすみなさい、お兄様」 【真姫亜】 「(間を置いて)すー……すー……」 【真姫亜】 「(一分ほど寝息)」 【真姫亜】 「お兄様ぁ……大好きですよぉ……」 【真姫亜】 「(しばらく寝息)」